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2015年08月03日00:03

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『六花の勇者6』

山形石雄 先生が贈るファンタジー作品。第6巻は“テグネウ”本隊と直接対決を前に分裂
したままである六花の勇者たちは打ち勝てるか、それとも自滅するか。山場を迎えます。
(イラスト:宮城 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631056-7


「愛」の力が起こす奇跡を頑なに信じる“テグネウ”。その瞬間を垣間見るためなら迂遠な
計画に手間を掛けることも厭わない、その本質が明らかになるにつれて“アドレット”や
“フレミー”が彼の手のひらで長いこと踊らされていたと分かり絶望の淵に追いやられます。

七人目のこと、黒の徒花のこと、ほか色々と登場人物の理解度が読み手に追いつくまでの
もどかしさが過去最大級。頼みの綱となる“ハンス”も“テグネウ”の万全の備えに一歩
及ばず。袋小路に陥った“アドレット”を更に追い詰めていく言動はまさに悪魔の所業。

本当に最後の最後まで「勝てるの、これ?」という展開の連続で辛勝できたのが不思議、
それこそ奇跡と言うしかありません。ここまで極限の話運びを考えられる点に脱帽です。
“テグネウ”が仕掛けた「愛」の罠は死してなお続くという流れに次巻も目が離せません。


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