長靴と日傘

波しぶきのように細かい雨が降ったりやんだりの今日、足元はゴムの長靴なのに日傘を差して歩いてる女の子を見て考えた。
なるほど、男と女の違いってのはファッションにあらわれてるんやね。

男の場合、多少の雨なら濡れて歩くくらいのほうがかっこいいと思ってるやつが多いし、たとえ足元が悪くても長靴なんかめったなことでは履かない。
子供のとき、雨降るから長靴履いていけと母ちゃんに言われても、運動靴のままで飛び出したもんな。
冬は冬で、いくらか寒くても薄着で過ごしているほうがダンディズムのようにとられがち。
もちろん、日傘を差すなんて軟弱なことは年寄りにしか許されていない。

女子はと見れば、黒い雲が低く覆ってるときですら日傘を離さず、どう考えても必要のないときまで長靴を履きたがる。
秋は早めにコートとセーターで、春も男よりたいてい１枚多く、遅くまで厚着を続けている。

体感だけの問題ではないと思うねん。
昔々、人類がまだいまみたいに知的でも文明的でもなく、毛皮を着て洞窟に住んでた頃からＤＮＡに刻み込み続けてこられたもんがそうさせてるんやないやろか。
たいていの動物が雄は常に虚勢を張りながら体力を誇示し、雌は美しさと弱さをアピールしている。

現代人も男は強さを、女は弱さをファッションを通じて無意識のうちにアピールしてるんやわ。
だから女は過剰に守る装いを好み、男は不必要にさらしたがる。
女の子って、季節を問わずなんやようわからんもんをいっぱい着てるもんなあ。
ボクなんか、夏は３枚、冬でも５枚で終わりやで。
でもボクはそんな女の子が大好きやで。
いかがなもんでしょうか、ぽてちん。