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2015年04月20日16:37

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まぁ色々と難題は山積しているわけで

先日参加した某研究会で聞いてきた話
ある機関の研究員の方が発表された内容が福島の事故処理に応用できる内容を含んでいまして。

この方曰く、調査ロボットに搭載されたイメージセンサー(要はCCDカメラの類)は現状では次のような問題があるということです。
1)シリコン基板で構成されたイメージセンサーの受光部および変換膜?が、原子炉・格納容器内のような強い放射線の環境下では2時間程度しか耐えられない。
 (真空管方式のイメージセンサーなら200時間以上?の連続運転が可能だが、真空管方式のイメージセンサーは大きくて調査ロボットに搭載できない)
2)可視光による形状の情報を得ることを目的とするイメージセンサーが、強い放射線にも反応してしまい、その結果画像の大きなノイズとなってしまうことで、解像度の良いイメージを得ることができない。
ということで、強い放射線の環境下で使用可能なイメージセンサーの開発が急務だということです。
そしてこの発表者が従来より研究していた技術が1)のイメージセンサーの長寿命化に有効らしいということで、資源エネルギー庁の委託研究としてとりあえず200時間の連続運転を目標に研究を続けているとのことです。

※当たり前ですが、彼が行っているのは1)の現状に対する対策だけで、2)に対する対策は別途必要です。

私はこの方とは15年くらい前からお互い面識がありまして、彼が全く別の目的で開発を続けてきたあの技術がこんなところにも応用されるのかと驚いたことを覚えています。
(参加した研究会は原発だなんだとは全く関係ないテーマの研究会です。)

で、何を言いたいかというと
現状では調査ロボットに搭載したイメージセンサーは、強い放射線の環境下では2時間程度で死んでしまうということで、
格納容器内の様子を伺い知るだけでもまだまだ開発しないといけない技術がいくつもあることを再認識したわけです。
ですので、格納容器内をキレイにするなんて、ホントに遠い遠い道のりだなぁと改めて実感した次第です。

おしまい。
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■格納容器調査、2台目ロボットも回収断念 福島第一原発
(朝日新聞デジタル - 04月20日 14:00)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3380209
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