mixiユーザー(id:580466)

2015年02月02日14:15

355 view

問われる日本人の意思

IS側と駆け引き、政府の戦い
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3253861

2014年の国連安保理で「テロリストの要求には応じない」と決議されており
日本政府が身代金を支払わなかったのは当然だ。
しかし政府が今回の件でどこまで情報収集能力やコネクション・ルートを
活用できたのかは疑問が残る。

通常、どこの国でも公式に「カネを払う」とは絶対に言わない。しかしこれは
二次被害を防ぐ為の方便であって、実際には過去に何度もカネで人質は
解放されている。アメリカだけは完全にテロ対決姿勢なので、
政府はもちろんのこと「企業」にも身代金の支払いを禁じているが、
欧州はそうではない。英・仏の人質解放はこうした裏ルートが活用されている。

で、日本はどうだったのか?報道を見ている限りでは日本版CIAが
全く機能してなかったとか言われているが、実際はどうなのか。
もし仮に、本当にヨルダン任せだったのだとしたら、安倍政権は
「外務能力不足」と言う点に於いては非難の誹りは免れないだろう。

「イスラエルの旗の前で中東支援を約束した」とか
「ISISとの対決姿勢を示した」と言う安倍総理の行動が、今回の事件を
呼んだとの批判が出ているが、確かに日本は黙って裏で支援していれば
良かったのかもしれない。政府がいくら「あの金は人道支援の為だ」と
言っても、実際には何に使われているか分からないと言うのがISISの
考えであり、我々にだって実際は分からない。

ただ一方で、日本は今後アメリカ一本ではなく、ASEANやインド・中東・
中央アジア諸国との外交関係を強化する必要がある。アメリカの弱体化に備え、
外交的にも、場合によっては軍事的にも協力して行く必要がある。
(この点の考えの相違が憲法9条問題の本質なのだろう)

オバマ大統領の人としてのノリの良さと、何をやっても裏目に出てしまう
ダメさ加減は個人的には好きだし、娘がサッカーをやってると言う事で
親近感もあるが、アメリカと言う国自体が弱体化しているのは明白だ。
それが意図的かどうかは別として、もはや20世紀のような一極体制ではない。

その中で中東支援はどの政権であっても避けられない事であり、
どの道その意思を公的に表明せざるを得なかっただろう。
(しないのなら、その政権はそれこそ亡国の徒である)

何はともあれ、現実問題として日本は以前よりもテロリストの被害にあう
可能性が高まった。外国人を日本に出迎える事がよくある身としては
入国管理が厳しくなるのは迷惑この上ないが、それも仕方ないだろう。

問題は、今後の日本外交の方向性である。これが「政治家」ではなく
日本人一人一人が考えなければならない問題として顕在化したと言う事だ。
あざなえる縄の如く変化する「世界」の関係性に於いて、日本と言う国は
どのような立場を取り、どのような相手と組むべきか。
国内で、内向きに「戦争反対!」とお題目を唱えていても何の意味もない事が
ハッキリとした以上、これは対峙しなければならない現実である。

永遠に続く平和も、支配体制もあり得ない。これは歴史が証明している事だ。
21世紀も既に15年経ったが、前世紀に照らし合わせば、これから世界は
激動の時代に突入して行った。アメリカ様の庇護を受け、経済発展だけに
集中していれば良かった時代は終わったのだと言う事を、日本人は
強く自覚しなければならない。これまでのように「何をやっても変わらない」と
ニヒリズムに陥ったまま衰退するのか、この辺で目を覚ますのか、
全ては我々国民の意思に掛かっている。(現状では悲観している)
7 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する