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2015年01月03日21:18

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●▼ ◎ 物語を考えてみた (第1713回)

1話完結の新しい物語です
暇なときにでも、読んで頂けると幸いです
面白かったら「イイネ」や「コメント」等をして頂けるとありがたいです(^_^)

※ライトノベルのような文章が好きな方は、好みが合わないかもしれません

タイトル「夕日色の教室」

――

12月の下旬
時刻は日が傾いていた午後4時を回っていた

とある高校で図書委員をしている俺は、夕日色に染まった教室で、図書委員としての最後の仕事をしていた

『いや〜。引き継ぎの書類がこんなに面倒とは思わなかったな…。……よし!これで終わりっと…』

俺は整理した書類を棚に戻して、大きく背伸びをした
そして、掛けていたメガネと携帯電話を机に置き、窓から射す綺麗な夕焼けを眺めた

『綺麗な夕日だなぁ…』

俺は近くで夕日を見ようと、窓に近づいた
すると、学校のグラウンドにいた数人の男子学生に目がいった

学生達は子供に戻ったかのように追いかけたり、笑いあっていた

『あれは1年かな…?俺も2年前はあんなんだったけ?』

すると、その時…
俺の携帯に電話が掛かってきた

俺は慌てて携帯を手に取ると、その電話は同級生の美咲からだった

『もしもし?』
『あ、健(たける)?。私だけど…。今どこにいるの?』
『えっ?図書準備室だけど…』
『図書準備室にいるのね。ねぇ、そっちに行って良い?』
『えっ?いいけど…』
『ありがとう。じゃあ、そっちに行くね』
『うん…』

美咲からの電話が切れた

それから数分後…
俺が窓に近づき、夕日色に染まった街を眺めていると、美咲が図書準備室にやってきた

ガチャ…

『あ、いた』
『突然、どうしたの?』
『友達から、健が図書委員の仕事やってるって聞いたから、私も手伝おうと思って』
『あぁ〜。美咲も図書委員だもんね。でも、ゴメン。もう仕事終わっちゃった』
『えっ!終わっちゃったの…!』
『うん』
『何よ…せっかく来たのに…』
『ゴメンね』
『もう良いわよ。で、もう帰るの?』
『いや。もうちょっとこの部屋にいようかなって…』
『そうなんだ。……ねぇ、私も居ていい?』
『えっ?別に良いけど…』
『ありがとう』

美咲は俺の横に立った

『ねぇ?』
『なに?』
『そういえば、もうすぐ卒業よね?』
『そうだね』
『進路とかどうするの?』
『進路?一応、俺は大学に進学するかな』
『そうなんだ…』
『美咲はどうするの?』
『私は、大学に行くお金は無いから…。就職かな…』
『就職か…。ちなみにもう就職は決まってるの?』
『うん。小さな診療所の受付』
『受付なんだ…!?』
『何よ…。驚くことじゃないでしょ?』
『いや、だって…。美咲が事務作業なんて出来るのかなって…』
『で、出来るわよ!?』
『本当か?図書委員の仕事も全然、出来なかったじゃないか?』
『……!』
『この前だって…書類をまとめてって頼んだら、グチャグチャになって返ってきたじゃん』
『あの時は…事情が…』
『事情って何だよ?』
『……。えっと…ハエがね…』
『ハエが?』
『ハエが…私の集中力を奪ったの…』
『言い訳、下手だなぁ〜』
『う、うるさい…!』
『あはは…』
『もう…』
『……』
『……』
『座る?』
『えっ…?あ、うん…』

俺達は近くにあったイスに座り、夕焼けを眺めた

『そういえば…。健と出会ったのも、こんな夕日の時じゃなかった?』
『そうだっけ?』
『そうだよ。ほら、1年の春の時』
『1年の春…』
『覚えてないの?私達が図書委員になって初めての集まりの時、私達だけ仕事が長引いちゃって、この部屋で一緒に図書委員の仕事したじゃない』
『あぁ…!』
『思い出した?』
『うん、思い出した。あの時も美咲、書類がまとまらなかったよね?』
『……』
『結局、ほとんど俺がやったのを思い出したよ』
『余計な事を思い出さないで…!』
『他にも…』
『も、もういい…!』
『あはは…。そういえば、図書室の受付を一緒にやってって、頼まれたこともあったよね?』
『あぁ〜。そんな事もあったわね』
『あの時、俺がすっかりその事を忘れちゃってて…。放課後、美咲に怒られたんだよ。覚えてる?』
『……うん?』
『うん?じゃないだろ…!あの時は怖かったんだからな…』
『そんなに恐かった?』
『恐かったよ…!目がつり目になって、怒鳴るんだもん』
『良い想い出ねぇ〜』
『そんなんで誤魔化すなよ…!』
『あはは…』
『もう…』
『……』
『……』
『ねぇ…』
『うん?』
『相談していい?』
『突然だね…。何の相談?』
『恋愛相談…』
『えっ!恋愛相談…!?何で、俺に!?』
『別に良いじゃない…!1年生からの友達なんだし…』
『まぁ、良いけどさ…。言っとくけど…。俺、恋愛経験なんかないから、的確な事は言えないぞ』
『分かってるわよ』
『……。で、相談って何だよ?』
『あのね…。私、好きな人がいるんだけど…。その人に振り向いてもらう為にどうしたら良いかなって…』
『う〜ん…。例えば、美咲は何かしてるの?』
『えっと…声を掛けたり、手伝ったり…かな。でも、鈍感でなかなか振り向いてもらえなくて…』
『鈍感な人か…。それは面倒だな…。どうしよう…』
『例えば…健はどういう事をされたら気になる?』
『えっ、俺?俺だったら……。いつも笑顔で話しかけられたら気になるかな』
『ふぅ〜ん…。そうなんだ…』
『何だよ?』
『何でもないわよ…!』

その時、校内にアナウンスが流れた

『まもなく5時になります。校内にいる方は速やかに下校するようにしてください』

『あ…!もう、そんな時間か…。そろそろ帰ろうか、美咲』
『そうね。あ、そうだ…!教室に忘れ物しちゃった…!取りに行っても良い?』
『いいよ。じゃあ、先に校門で待ってるね』
『うん』

美咲は先に図書準備室を出て、忘れ物を取りにいった

美咲が出ていった後…
俺は、机の上に出した物をカバンに入れて、校門に向かった…

校門の前に到着した俺は、美咲を待った

『さぶ…。さすがに12月にもなると、何もかもが寒く感じるなぁ…』
『ごめん、待った…?』
『ちょっと待ったかな』
『ごめん…』
『冗談だよ。じゃあ、帰ろう行こうか』
『うん!』

俺達は家に向かって、歩き始めた…

夕日が山の向こうに隠れ、暗くなった道を、俺達は何も話さないまま歩いていた
すると、美咲が唇を震わせながら口を開いた

『ねぇ、健…』
『うん…?』
『その…。私たちが高校を卒業しても……。あの…』
『……』
『……』
『……』
『……』
『卒業しても?』
『その…』
『何だよ…?』
『あの…。卒業しても仲良くしてくれる…?』
『当たり前だよ』
『……ありがとう』
『どういたしまして』
『……』
『……』
『……』
『何で緊張してんの?』
『う、うるさい…!!』
『もしかして、仲良くしないって言うと思った?』
『う、うるさい!!』

美咲は持っていたカバンを使って、俺を殴ってきた

『痛い!痛いって…!ゴメン、謝るから…!』
『謝っても許さない…!!』

恥ずかしさを誤魔化そうとして怒る美咲
本当なら凄く怖いけど、俺は不思議と怖くなかった
何故なら…
その顔が素敵な笑顔だったから…


――――
どうも僕です(≧ε≦)

今回はこんな感じで書いてみました(^_^)

若い時の甘酸っぱい感じを出せたらと思っているんですが…
出せましたかね?
自分は書きながら、『こんな青春を味わいたかったぁ〜』なんて思っていましたね( ̄∀ ̄)
一度で良いから、甘酸っぱい恋をしてみたいもんですよ
まぁ、そんな事を願っても叶わないでしょうけどもね(≧ε≦)

自分の若さが恨めしいですよ( ̄∀ ̄)

さて、話は変わりますが
最近はスマホを修理に出そうか考えてまして
何故かと申しますと
スマホの処理スピードが遅くなってきまして
快適なスマホ生活が出来ないんですよね…
買え替えれば良い気がするんですが
それだと、折りたたみ携帯にICカードが入らなくなるんですよね…
折りたたみ携帯でお話を書いてる私には死活問題なので
どうしようも…
でも、最新のスマホが欲しいよ…

こんな自分ですが、次回も見て頂ければ幸いです(*^。^*)


―――
主人公、たける、図書委員
ヒロイン、美咲、同じ図書委員

主人公、教室にて図書委員の引き継ぎの仕事


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