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2014年12月21日11:41
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【文字起こし】2014.12.20 ラジオ・フォーラム第102回 小出裕章ジャーナル【福島原発の今�� 増え続ける放射性廃棄物をどうするのか？】
まあ、誰もが分かっていることでしょうけど、中間貯蔵施設なんて嘘っぱちなわけですよ
そこが永久に核のゴミ捨て場となって、既成事実が一度できてしまえば、これ幸いにと他所からもどんどん核のゴミを受け入れるようになるのは自明の理。
それで政府は「核のゴミ捨て場ができたから」と言って、原発を再稼動するでしょう。
だから中間貯蔵施設なんて作らせてはいけない。
原発を動かして甘い汁を吸ってきた連中に、責任を取らせる形にしなければいけません。
ラジオ・フォーラム第102回
http://
小出裕章(京大助教)非公式まとめ
http://
京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://
小出裕章氏講演会情報
http://
【内容文字起こし】
パーソナリティ：石井彰(放送作家)
石井：小出さん、よろしくお願いします。
小出：はい。よろしくお願いします。
石井：あの、今月はですね、『福島原発の今』と題してですね、特集でお送りしてるんですが、今日はあの、増え続ける放射性廃棄物について、小出さんにお伺いしたいんですが、
小出：はい。
石井：東京電力・福島第一原発の爆発事故によって、大変、大量の放射能がまあ、撒かれてしまった。広がってしまった。
小出：はい。
石井：さまざまなものが放射能によって、まあ・・・汚されてしまったというか、放射能がくっ付いてしまったわけですよねえ。
小出：はい。
石井：これ、例えば瓦礫なら瓦礫と、放射能というのを分離するっていうことはできないんでしょうか？
小出：えーと例えば、瓦礫の焼却ということをこれまでもやってきましたし、多分これからもやると思いますけれども、瓦礫・・・と言うとまあ、体積が膨大になってしまって、その膨大なものをそのまま管理し続けるということは大変難しい、ということで、それを焼却して、焼却灰というコンパクトな形の中に放射性物質を濃縮して、それを管理しようという・・・ことが基本的な方針になっているわけです。
石井：はい。
小出：で・・・放射性物質を消すことはできませんけれども、できる限りコンパクトにする、ということは、やはりこれから管理をしていく上で必要だろうと私は思います。
石井：なるほどね。それからもう1つよくあの、「低レベル廃棄物」っていうような言い方をしますよね。
小出：はい。
石井：この「低レベル」っていうふうに聞くと、何かそれだけで安全かのように私たちは受け止めてしまうんですが、そんなことはないですよね？
小出：もちろんありません（笑）。日本に放射性廃棄物を分類する時には、「高レベル放射製廃棄物」というものと、「低レベル放射性廃棄物」というものの2種類しかない、のです。
石井：はい。
小出：で、高レベル放射製廃棄物と、呼んできたものは、使用済み燃料、あるいはそれを再処理工場で処理して、出てきたガラス固化体という、その2つだけです。それ以外のものは全て低レベルという、分類に入ってしまいまして、その中には猛烈な汚染物も、含まれています。
石井：ああ・・・例えばその、福島原発から・・・の建屋がですね、爆発して、そこに大量の放射能が付いている。それでも、それは、今の分類で言うと低レベルになってしまうわけですか？
小出：そうです。全てが低レベルになってしまいます。
石井：あ、そうだった・・・僕らやっぱり全然根本的に分かってませんねえ。
小出：はい。
石井：あの、そういう福島の放射能の、まあ、言わばゴミですね、これの後始末はどういうふうにしようと、してるんでしょうか？
小出：え・・・まあ、本当に、やりたいとすれば、まあ放射能を消したいわけですけれども、残念ながら、人類は放射能を消す力というのを未だに持っていない、のです。
石井：はい。
小出：で、そのため私も先程から、石井さんに引っ張られて「放射性廃棄物」というような言葉を使ってきましたが、
石井：はい。
小出：実は私は、「放射性廃棄物」という言葉を使わないようにしているのです。
石井：そうでしたね。失礼しました。
小出：はい。えー、何故かと言うと、消すことができない放射能を環境に捨ててはいけないので、私は「放射性廃物」と、呼んできたのです。そしてまあ、今聞いていただいたように、放射能を消すことができないわけですから、とにかく閉じ込めるということをやるしかないわけです。ただし、え・・・原子力を使うことによって生み出してしまう放射性物質の中には、字妙の長いものもありますので、閉じ込めると言っても、10万年、100万年閉じ込めておかなければいけないという、そういうものなのです。え・・・残念ながら福島第一原子力発電所の事故が起きて、大量の放射性物質を環境に撒き散らしてしまったわけで、それをこれから本当にどうできるのか、私もよく分からないという、そんな状態の前で立ちすくんでしまっているわけです。
石井：小出さんにこういう質問をするのは大変酷なんですけれども、大量の放射性廃物をですね、まあ今国は中間貯蔵施設に集めて、
小出：はい（笑）。
石井：で、そこは永久じゃないよという・・・こともまあ、法律で作って、えー、何とか中間貯蔵施設に持って行こうとしていますよねえ？
小出：はい。
石井：で、これも何箇所かに分けて、やろうとしている。
小出：はい。
石井：こういうやり方で良いんでしょうか？
小出：私は決定的に間違えていると、思います。今、中間貯蔵施設を作られようとしてるのは、大熊町と双葉町にまたがる地域。そこに、約16平方キロメートルぐらいの土地を、民有地を、まあ買い集める。あるいはまあ、30年で返すというようなことを今政府が言っているわけで、地上権だけの設定というような案も出ていますけれども、いずれにしても民有地なのです。被害を受けた人々の土地に、また放射能のゴミを押し付けようと、いうことを今の政府はやろうとしているわけで、私はやってはいけないと思います。え・・・福島第一原子力発電所が環境にばらまいて、今環境を汚染している放射線物質は、元々は、東京電力の福島第一原子力発電所の原子炉の中にあったのもです。れっきとした東京電力の所有物なわけですから、東京電力に返すというのが、いいだろうと私は思います。私が、実際にできるだろうという案を持っているのですが、それは、福島第二原子力発電所の敷地に、放射能のゴミは全て集める。そこで一括して管理をするというやり方が一番良いと思います。当然再稼動などやってはいけないわけですし、福島第二原子力発電所を、放射能のゴミ捨て場にすると、いうのが私は、論理としては一番良いだろうと思います。
石井：あの・・・最後の質問になりますが、言わば「負の遺産」と言ったらいいでしょうか。マイナスの遺産をですね、私たちの、ずーっと何百世代、何千世代の、子々孫々に残してしまうわけですけれども、もう既に。
小出：はい。
石井：これを残さないようにする方法は無いですよね？
小出：まずは、自分で始末のできないようなゴミを生んではいけないということなわけですから、これ以上原子力発電をやることを即刻止めると、いう選択がまず必要だと思います。でも即刻止めたとしても、私たちの世代で、既に広島原爆で換算すると、120万発とか130万発分もの、放射性物質を作ってしまっている。できれば私としては、自分たちが生み出した放射能を、消したいと思っていますし、その研究も、既に70年ほど続いています。残念ながら、未だにその方策が見えていないのですけれども、私たちの世代の責任として何としても私はその方策を見つけたいと思っています。
石井：はい。あの・・・ぜひ、あの・・・小出さんの奮闘に期待したい部分と、私たちにできることはもうこれ以上、（放射性）廃物を作らせない。増やさない。
小出：はい。
石井：ということだということが改めて分かりました。あの、トンチンカンな質問をしたかもしれませんが、
小出：とんでもありません（笑）。
石井：あの、またよろしくお願いします。ありがとうございました。
小出：ありがとうございました。
【文字起こし終了】
■福島原発の中間貯蔵関連法が成立 県外処分を明記
(ハザードラボ - 11月19日 15:50)
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そこが永久に核のゴミ捨て場となって、既成事実が一度できてしまえば、これ幸いにと他所からもどんどん核のゴミを受け入れるようになるのは自明の理。
それで政府は「核のゴミ捨て場ができたから」と言って、原発を再稼動するでしょう。
だから中間貯蔵施設なんて作らせてはいけない。
原発を動かして甘い汁を吸ってきた連中に、責任を取らせる形にしなければいけません。
ラジオ・フォーラム第102回
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小出裕章(京大助教)非公式まとめ
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京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
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小出裕章氏講演会情報
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【内容文字起こし】
パーソナリティ：石井彰(放送作家)
石井：小出さん、よろしくお願いします。
小出：はい。よろしくお願いします。
石井：あの、今月はですね、『福島原発の今』と題してですね、特集でお送りしてるんですが、今日はあの、増え続ける放射性廃棄物について、小出さんにお伺いしたいんですが、
小出：はい。
石井：東京電力・福島第一原発の爆発事故によって、大変、大量の放射能がまあ、撒かれてしまった。広がってしまった。
小出：はい。
石井：さまざまなものが放射能によって、まあ・・・汚されてしまったというか、放射能がくっ付いてしまったわけですよねえ。
小出：はい。
石井：これ、例えば瓦礫なら瓦礫と、放射能というのを分離するっていうことはできないんでしょうか？
小出：えーと例えば、瓦礫の焼却ということをこれまでもやってきましたし、多分これからもやると思いますけれども、瓦礫・・・と言うとまあ、体積が膨大になってしまって、その膨大なものをそのまま管理し続けるということは大変難しい、ということで、それを焼却して、焼却灰というコンパクトな形の中に放射性物質を濃縮して、それを管理しようという・・・ことが基本的な方針になっているわけです。
石井：はい。
小出：で・・・放射性物質を消すことはできませんけれども、できる限りコンパクトにする、ということは、やはりこれから管理をしていく上で必要だろうと私は思います。
石井：なるほどね。それからもう1つよくあの、「低レベル廃棄物」っていうような言い方をしますよね。
小出：はい。
石井：この「低レベル」っていうふうに聞くと、何かそれだけで安全かのように私たちは受け止めてしまうんですが、そんなことはないですよね？
小出：もちろんありません（笑）。日本に放射性廃棄物を分類する時には、「高レベル放射製廃棄物」というものと、「低レベル放射性廃棄物」というものの2種類しかない、のです。
石井：はい。
小出：で、高レベル放射製廃棄物と、呼んできたものは、使用済み燃料、あるいはそれを再処理工場で処理して、出てきたガラス固化体という、その2つだけです。それ以外のものは全て低レベルという、分類に入ってしまいまして、その中には猛烈な汚染物も、含まれています。
石井：ああ・・・例えばその、福島原発から・・・の建屋がですね、爆発して、そこに大量の放射能が付いている。それでも、それは、今の分類で言うと低レベルになってしまうわけですか？
小出：そうです。全てが低レベルになってしまいます。
石井：あ、そうだった・・・僕らやっぱり全然根本的に分かってませんねえ。
小出：はい。
石井：あの、そういう福島の放射能の、まあ、言わばゴミですね、これの後始末はどういうふうにしようと、してるんでしょうか？
小出：え・・・まあ、本当に、やりたいとすれば、まあ放射能を消したいわけですけれども、残念ながら、人類は放射能を消す力というのを未だに持っていない、のです。
石井：はい。
小出：で、そのため私も先程から、石井さんに引っ張られて「放射性廃棄物」というような言葉を使ってきましたが、
石井：はい。
小出：実は私は、「放射性廃棄物」という言葉を使わないようにしているのです。
石井：そうでしたね。失礼しました。
小出：はい。えー、何故かと言うと、消すことができない放射能を環境に捨ててはいけないので、私は「放射性廃物」と、呼んできたのです。そしてまあ、今聞いていただいたように、放射能を消すことができないわけですから、とにかく閉じ込めるということをやるしかないわけです。ただし、え・・・原子力を使うことによって生み出してしまう放射性物質の中には、字妙の長いものもありますので、閉じ込めると言っても、10万年、100万年閉じ込めておかなければいけないという、そういうものなのです。え・・・残念ながら福島第一原子力発電所の事故が起きて、大量の放射性物質を環境に撒き散らしてしまったわけで、それをこれから本当にどうできるのか、私もよく分からないという、そんな状態の前で立ちすくんでしまっているわけです。
石井：小出さんにこういう質問をするのは大変酷なんですけれども、大量の放射性廃物をですね、まあ今国は中間貯蔵施設に集めて、
小出：はい（笑）。
石井：で、そこは永久じゃないよという・・・こともまあ、法律で作って、えー、何とか中間貯蔵施設に持って行こうとしていますよねえ？
小出：はい。
石井：で、これも何箇所かに分けて、やろうとしている。
小出：はい。
石井：こういうやり方で良いんでしょうか？
小出：私は決定的に間違えていると、思います。今、中間貯蔵施設を作られようとしてるのは、大熊町と双葉町にまたがる地域。そこに、約16平方キロメートルぐらいの土地を、民有地を、まあ買い集める。あるいはまあ、30年で返すというようなことを今政府が言っているわけで、地上権だけの設定というような案も出ていますけれども、いずれにしても民有地なのです。被害を受けた人々の土地に、また放射能のゴミを押し付けようと、いうことを今の政府はやろうとしているわけで、私はやってはいけないと思います。え・・・福島第一原子力発電所が環境にばらまいて、今環境を汚染している放射線物質は、元々は、東京電力の福島第一原子力発電所の原子炉の中にあったのもです。れっきとした東京電力の所有物なわけですから、東京電力に返すというのが、いいだろうと私は思います。私が、実際にできるだろうという案を持っているのですが、それは、福島第二原子力発電所の敷地に、放射能のゴミは全て集める。そこで一括して管理をするというやり方が一番良いと思います。当然再稼動などやってはいけないわけですし、福島第二原子力発電所を、放射能のゴミ捨て場にすると、いうのが私は、論理としては一番良いだろうと思います。
石井：あの・・・最後の質問になりますが、言わば「負の遺産」と言ったらいいでしょうか。マイナスの遺産をですね、私たちの、ずーっと何百世代、何千世代の、子々孫々に残してしまうわけですけれども、もう既に。
小出：はい。
石井：これを残さないようにする方法は無いですよね？
小出：まずは、自分で始末のできないようなゴミを生んではいけないということなわけですから、これ以上原子力発電をやることを即刻止めると、いう選択がまず必要だと思います。でも即刻止めたとしても、私たちの世代で、既に広島原爆で換算すると、120万発とか130万発分もの、放射性物質を作ってしまっている。できれば私としては、自分たちが生み出した放射能を、消したいと思っていますし、その研究も、既に70年ほど続いています。残念ながら、未だにその方策が見えていないのですけれども、私たちの世代の責任として何としても私はその方策を見つけたいと思っています。
石井：はい。あの・・・ぜひ、あの・・・小出さんの奮闘に期待したい部分と、私たちにできることはもうこれ以上、（放射性）廃物を作らせない。増やさない。
小出：はい。
石井：ということだということが改めて分かりました。あの、トンチンカンな質問をしたかもしれませんが、
小出：とんでもありません（笑）。
石井：あの、またよろしくお願いします。ありがとうございました。
小出：ありがとうございました。
【文字起こし終了】
■福島原発の中間貯蔵関連法が成立 県外処分を明記
(ハザードラボ - 11月19日 15:50)
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