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2014年11月12日20:23

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お金のはなし

貧乏、どこまでなら耐えられますか?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=116&from=diary&id=3137169

昔、スティーブンキングが何かの小説のあとがきで、

”もし、お金はこれくらいあれば充分だと言う人が居たら、その人は本当にお金で苦労をしたことがない人だ。
自分は、売れない物書きの時代に本当にお金がなくて苦労したことがあるので、お金に対して、そんな風に思ったことはない。
だって、お金はいくら持っていたって邪魔になるものじゃないじゃないか。”

というような事を書いていた。

僕は、このあとがきを読んだ時は、まだ大学生で、キングのお金に対する執着というのが、よく分からなかったが、就職し、独立し、結婚して嫁と二人の息子ができた今、キングの言いたいことが解るようになった。

まあ、僕もまた今に至るまでの人生の過程で、お金で苦労したということだろう。
実際、家のローンも残っているし、開業時の借金もまだ残っている。
お金がいくらあっても邪魔にならないというのは、本当によくわかる。

大学生の時は、実家から大学に通っていたし、毎日の生活費や学費だって親に出してもらっていた。
バイトしたお金は、全部自分のお小遣いとして使っていたし、そんな僕に、キングのお金に対する執着なんて理解できようもない。
僕はあの時、お金に対する苦労を知らなかったのだ。

だが、僕の家庭は、決して裕福な方ではなかったし、僕がお金に苦労せずに生活できていたのは、きっと親が苦労して僕たちの生活費や学費を捻出してくれていたのだろう。
僕たちに、お金で苦労をかけないように。

自分が親になると、そうした親の気持ちや苦労なんかがよく解るようになる。
子育てをしながら、自分もそうやって、親に育てて貰ったんだと思い、親に対する感謝の気持ちを持つようになる。

別にそうしたって、息子たちに見返りを求める訳じゃあない。
でも、息子たちには、出来るだけのことをしてあげたいと思う。
自分が苦しくても、息子たちの前ではニコニコ笑っていられるように。
そして、どんなに苦しくても、嫁や息子たちがお金で苦労することがないように。

独身の頃。
僕がまだ一人だった頃は、いくらお金がなくとも、最低限生活できるだけのお金があれば、いくらでも耐えることができた。
僕一人の我慢ならば。

でも、今、あの時の苦労を嫁や息子たちに強いることは、僕にはできない。
お金の事を考える時、いつも嫁や息子たちの顔が浮かぶ。

きっと、それが家族を持つことの責任なんだろう。
僕が仕事を頑張れるのは、家族があるからだ。
でも、僕が仕事を頑張れるのは、家族の支えがあるからでもある。

キングが幸せだったのは、自分が売れない物書きだった時も、それを支えてくれる人がいた。
家族がいた。
そして、キングはお金に苦労しながらも、自分の好きな小説家になる夢を捨てず、そしてその小説家を持って今は家族を養っている。
それは、彼の一番のファンである彼の奥さんの支えがあってこそだ。
彼は、その支えがあって、自分の好きなことをさせてもらい、生業にすることができたのだ。
それはとても幸せなことだ。

そして僕も。
嫁には苦労をかけながらも、これまで自分の好きなことを仕事としてやらせてもらっている。
僕が今の仕事を続けていられるのも、嫁や息子たちの支えがあってこそだ。

だから、どんなに苦しくても息子たちや嫁の前ではニコニコ笑っていたい。
支えがあるということは、とても幸せなことだ。

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