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2014年08月22日11:03

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南九州ツーリング後記　その③

ドミトリーで迎えた快適な朝。
真っ先に気になるのはお天気。
わずかな期待を込めて覗く窓から見えるのは土砂降りの雨・・・・・・。
やっぱりね。
台風来てるからね。
「天気予報はどうよ？」宿のTVにかじりつきますが、あたりまえだと言わんばかりに雨。
午前中にも台風が近くを通り過ぎていく予定。
「さて、どうする？」
とりあえず宿のオーナー・・・・みたいに振る舞うお客のおじさんに聞いてみると

『内地の人はここらの台風を舐めているから困る。内地みたいに生やさしいものじゃない。
悪いことは言わないから、宮崎港付近に戻って宿を探し、1日こもってやり過ごしなさい』

だって。
やっぱりそうだろうね。
雄大な景色を楽しみつつ『やまなみハイウエイ』を走りたかった・・・・・(T_T)
しかし、この天気では景色も楽しめず、走るのも怖い。
諦めて「宮崎目指してみますか・・・・？」ってことになりました。
あまりにも雨がひどいので、宿の軒下に1台ずつバイクを入れさせてもらい荷物を積み込みました。

相変わらず雨はひどいが風は大したことなし
少しでも阿蘇を望もうと、宮崎に向かう道すがら教えてもらったパークウエイに向かいました。

ずぶぬれ４人組雨に煙る阿蘇(が見えたらいいんだけど）をバックに記念撮影・・・・・
早く行きゃいいのに止められぬ。

パ－クウエイに入りました。

頂上付近には風力発電施設が並び、天気さえよければ最高のロケーションだったんでしょう。
展望台にたどり着くと一瞬だけ雲が切れて阿蘇の姿がちらりとだけ・・・・・チラリズムって奴です。
それだけでテンションが上がりました。

あとは山を降り、宮崎自動車道に乗って一気に宮崎に向かう手はず。
山を降りて行くとしだいに天候は回復しだしました。
とりあえずカッパが脱げる！

下界にたどり着くとすっかりお天気は回復。雲は多いのですが、上空は台風の影響で気流が早いらしく、ものすごい勢いで雲が流れていきます。
ガソリンスタンドで給油したのちカッパを脱がせてもらうと、流石は南国またたく間に濡れたものすべてが乾いていきました。
「よし！このすきに走れ！」一応宮崎に向かうべく高速に乗りました。

高速をひた走り、しばしトイレ休憩。

お天気は相変らすまずまずの状態。
台風に向かっている割に変な・・・・・？
いち早く気づいた『ボリさん』。調べた結果、台風は今我らが目指している宮崎方面にいました。
しかし、本来向かう予定だった鹿児島方面は台風一過、快晴だというのです！
もう、即、目的地修正！。
鹿児島を目指すことになりました。
宮崎に向かって後戻りしていた分、九州自動車道を使って一気に鹿児島を目指します。

とうとう桜島が見え出しました！！
おお！噴火の余韻で煙吐いてる～！！
桜島SAでお昼休憩。
『つけあげ（さつま揚げ）うどん』をいただきました。
美味！

渋滞を避けるため九州自動車道をギリギリまで走り、終点の中山料金所で降りしばし打ち合わせ。
このまま「指宿スカイラインに入ろうや！？」ってことになりました。
『指宿スカイライン』を目指していた我らでしたが、その途中、「ガソリンがそろそろヤバいです」ともらしていた『ニシカワ君』が、最後尾を走っていたＭＯＩの目の前で、突然、一人左折。どんどん離れて行ってしまいます。前を行く『ボリさん』『イブキ君』の２人は気付かずにペースアップ。
パッシングしても駄目。
携帯電話で『ニシカワ君』に連絡してみました（彼は電話をイヤホンで聞こえるようにしています）

MOI：「ちょっとニシカワ君どこ行ったの？」
ニシ：「あー給油しないとヤバかったんで・・・・スタンド寄りましたぁ」
MOI：「・・・・あ、そうなの・・・・で、今どこにいるの」
ニシ：「えーっと線路の横でーす」
MOI：「解らんわい！　・・・・・どこで合流する？」
ニシ：「あー・・・このまま指宿までいきますぅ」
MOI：「オー元気でな・・・・・」

相変わらずマイペースで走る『ニシカワ君』でした。
しばらく走ってようやく気付いた２人が錦江湾を望める展望台で停車しました。
合流して事情を話すと「じゃあこのまま行こう」ということになりました。
駐車場から道路に出る時、『ボリさん』『イブキ君』まではスムーズだったんですが、MOIが出ようとした時に乗用車が・・・・結構モタモタ走っているようで後ろに数台引き連れていたくせに、ＭＯＩが入ろうとした途端スピードを上げました。
「こういうヒト、よくいるんだよな」
強引に割り込んでも良かったのですが、「鹿児島の人って結構運転荒いよー。負けてなるものか！って、急に飛び出したり、曲がったり・・・」と人づてに聞いていたのであえて我慢。
道路に出た時には、前を行く２人との間が５～６００メートルは開いていました。前を行く２人のヘルメットを乗用車の屋根越しに追いかけていましたが、結構UP－DOWNやカーブが続き見失うこともしばしば。
『指宿スカイラインはこっち』の標識があるY字路で、右に進路をとったMOIが気付いた時には、２人の(^O^)ヘルメットがかなり遠くで直進していました
・・・・・！
「えぇ～！！？スカイライン乗るって言ったよね？」
このY字の側道、専用ランプになっていたのでUターンはできませんでした。
「あーあ。俺まではぐれちゃったよ・・・・・」
仕方がないので腹を決めてスカイラインを走りました。

途中、桜島を望める素晴らしい眺望の展望台があったので思わず止まって写真をぱちり。
交通量も少なく、適度にUP－DOWNがある軽快なワインディングを１人楽しみつつ走りました。

調子よく走っていましたが、途中『知覧ＪＣ』まで来ると、『この先、土砂崩れ通行止め』の案内看板があり、一般道に下ろされてしまいました。
「えい、ここまで来たんだから行ってやれ！」
そういう訳で知覧の町で古い武家屋敷などを１人見学～＼(^o^)／

車は乗り入れ禁止ですが、エンジンを切ったバイクを押して歩くなら歩行者ですから。
それ記念撮影、記念撮影。
　特攻隊記念館や、有名な『富屋食堂』も見て回りたかったのですが、かなり時間が押しています。このまま見学に行くとMOIは１時間は動かない自信がありました。
後ろ髪をひかれる思いで断念しました。

『ボリさん情報』で『喜入の道の駅』でお土産買え、宅配もしてもらえると聞き、早めに土産を買って自宅に送ってしまいたいMOIは喜入を目指します。
県道２３２号　『知覧喜入線』に入ると、一面の茶畑の彼方に開聞岳が！

一昔前、敗色濃い終戦間際の日本軍は最悪の戦法に出ました。
そう、爆弾を搭載した戦闘機に、電子誘導装置代わりに速成教育した青年を乗せ、敵に体当たりさせるという具の極みの愚かな戦法、『特攻』です。
その特攻隊の基地が知覧にあり、最後死出の旅に出撃する搭乗員は、開聞岳を目指して飛び、開聞岳に翼を振ってサヨウナラの合図をしたとか・・・・・・。

その開聞岳に、当時戦闘機を造っていた会社が造ったバイクでのんびりツーリングしている自分。
なんだか少し胸が熱くなりました。
やっぱり戦争はしてはいけない！
戦争をする国にしてはいけない！
死んでいった大勢の若者のおかげで、今、自分は呑気にしていられるんだなあ・・・・と。

感傷に浸っていると『ボリさん』から電話が。
「俺たちもうすぐ着いちゃうよ？何してるの？」
慌ててまた走り出しました。
またもや気持ちのいいワインディングを走り抜け、喜入の『道の駅』に到着。
土産物を送った喜入からは、海沿いの景色を楽しみつつ南薩摩道をひたすら南下。
日も傾きかけたころにやっと開聞町に入りました。

優麗な開聞岳が目の前・・・・・。
またもや『虫』がうずうず。で、またもやパチリ！