http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=159&from=diary&id=2654881
(長文です)
★ちょっとツラい話なのですが、
よろしければお聞きください。
あれは忘れもしない、2008年の夏…
8月6日 のことでした。
会社に自転車(自動車ではないです)で向かっていた自分の耳に、
どこからか、仔猫
の声が聞こえてきたのです。
それも、悲しげで、切羽詰った…
でも、ここは、自動車が大量に行き来する道路の近く。
(このときは、朝の渋滞で自動車はほぼ止まっていましたが…)
なのに声は、その「道路のほうから」聞こえてくるのです
あまりにも不思議だったので、
よくよく声に耳を傾けてみると、
その声はどうも、
目の前で信号待ちをしている「小型のバン」の方向…
というより、「車内」から聞こえてくるようなのです。
★しばらく悩みましたが、
意を決して、運転手に声をかけてみました。
『車内に猫が入り込んで、閉じ込められているのではありませんか?』 と。
運転手さんは、ちょっと頼りない感じの50歳ほどの男性でした。
「え…? いや… 車の中には猫なんか乗せていませんよ??
」
と、こちらを怪しんで(まあ当然ですね)怪訝な顔。
それでも、僕の説得で自動車を降りて、
自分の自動車の周りを歩いてみると、
たしかにどこからか仔猫の声が聞こえてくることに、
この男性も気づき、「本当だ、聞こえる!
」と仰天顔。
2人して、自動車をアレコレ見て回ったところ、
大変なことが分かりました。
『自動車の底部にある、高熱を発しているオイルタンクのようなものの上に、
仔猫が乗っかって、降りられなくなっていた』 のです。
★あわてて、近くのガソリンスタンドにバンをUターンしてもらい、
(このときも信号待ちで渋滞のままだったのですが、
素人である僕ごときの誘導にしたがって、
周りの自動車の皆さんが道をあけてくれたのは、
本当にうれしかったです)
事情を聞いたスタンドの店員さんが、
ジャッキでバンを浮かせ、
仔猫の救出に頑張ってくれたのですが…
救い出したときには もう動いておらず、
偶然 本当にすぐ近くに動物病院があったので、
駆け込んで仔猫を診てもらったのですが…
仔猫は、二度と息を吹き返すことはありませんでした…
動物病院の方が用意してくださったダンボールに仔猫を入れて
スタンドに戻ってみると、バンと男性が消えておりました。
仕事が切羽詰っていたのか、
この状況が怖くなって逃げたのかもしれませんね。
(気持は分からなくもないですが…
)
スタンドの店員さんに事情を説明してお礼を言い、
会社には遅れる旨を連絡して、
仔猫を入れたダンボールを抱えて、一度家に帰宅しました。
★バンの運転手が話していた彼の住所から考えると、
仔猫は、高熱のタンクの上で
数10分もあぶられてしまっていたことになります…
エンジンベルトか何かに足が引っかかって抜けなくなり、
逃げるに逃げられないまま焼かれ続けたのでしょう…
でも、冷たくなってしまった仔猫(キジトラでした)の体は、
表面の体毛のせいかヤケドも見えず、
とても熱に焼かれて死んだようには見えず、
むしろ、いまだに ほのかな愛らしさすら感じさせるほどでした。
ただ、体が く の字に折れ曲がり、
口をいっぱいに開けたまま硬くなっているその姿を見ていると、
どれほどの恐怖と苦痛の中で この仔が死んでいったのかが想像され、
夏の真っ盛りにも関わらず、
体中がジンワリと冷えてくるように感じられたものです…
★最後を看取った者の責任として、
せめて近くの清掃局で安価のペット焼却だけでもしてもらおうと、
ダンボールの中に古布などを入れて、仔猫を包みました。
準備の途中で、レンジであたためたコンビニおにぎりが、
ウッカリ時間を間違えてものすごい熱さになっており、
指先をヤケドしましたが…
「仔猫の体験した高熱の恐怖に比べれば、1/100 だよな…」
と苦笑して、あえてバンドエイドもなにも貼らずに放置し、
清掃局で仔猫と別れ、
ガソリンスタンドの店員さんにささやかな菓子折りをお渡しして、
寂しい思いで会社へと急いだ自分でした…
★世の中には、目立たないだけで、
きっと、こんな話が結構あるのだと思います。
あなたのちょっとした心遣いである「コンコン」が、
そうした不幸を未然にふせぎ、
大ケガ・あるいは死んでいたかもしれない猫に、
明日の命を与えてくれるかもしれない…
どうか、あなたの心遣いで、
愛らしい小さな命を救ってくれますよう、お願いをいたします。
あの日、もっと生きれたかもしれなかった仔猫
の最期を、
偶然にも見届けた僕の、
これは、心の底からの「お願い」です。<(_ _)>
【終わり】
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●【追記1】
この経験は、あまりにもつらくて、
「大事なことだから、いつか猫関連のニュース日記に書いて、
皆に知ってもらおう…」 と思いながらも、
気づけば、5年が過ぎてしまいました。
(正直、この日記を書くのも相当ツラかったです
)
それでも、この日記を多くの人が読んでくださることで、
『自分の自動車の中で、猫が死ぬこともあるのだ…』
という現実を知ってくれる人が増えてくれれば… と考え、
この度、ちょっと精神的にムリをして、日記にまとめた次第です。
猫と人間の、気持ちの良い共存を、
僕はいつも心から願っております。
自動車をお持ちの皆さん、
どうか、よろしくお願いをいたします。<(_ _)>
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●【追記2】
内容的に、読んでいてツラいものもあるので、
読み手にイヤがられるのではないか…?
と、
ちょっと不安だったのですが、
現時点で50近い「イイネ!」と、
好意的なたくさんのコメントをいただけており、
ほっ としています。
(「イイネ!」やコメントを下さった皆さん、本当にありがとうございました
)
やっぱり、ツラくても「現実」の体験には、
読み手が感じてくれるものがあるのかもしれませんね。
「亡くなった あの仔猫
も、
これで少しは報われたのかな…?」 と、
身勝手な安堵を感じている、今の自分です。
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●【追記3】
ちなみに、
書いてあることは考えようによっては正しい
(と言いますか、僕も普段から類似のことを言っている)
のですが、
『このニュースに対しての意見としては的外れ』 と思われる
「つぶやき」を見つけたため、苦言したところ…
(「このニュース」 とは、初めてこの日記をリンクした 2013年11月のニュースのことです)
つぶやき主が、こちらを 『猫信者』 と決めつけて
大逆ギレを起こしたのには参りました
http://mixi.jp/view_voice.pl?post_time=20131118145018&owner_id=19059268
さらに このつぶやき、「イイネ!」の数はすさまじいですが、
『「猫なんぞに大切な車をさわらせるな、殺せ!」
ぐらいに考えている脊髄反射人間が、
そういう内容のつぶやきだと勘違いして
賛同して「イイネ!」しているケース』 が、結構あるようです。
(イイネ! している人をたどって、その人の日記やつぶやきを何件か確認しました)
相手の発言の意味を正確に受け取ろうとすることが、
コミュニケーションのスタート地点だと思うのですが、
最近の世の中、どうもそのあたりが
軽んじられているように感じています
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●【追記4】
最近はなにやら この手のニュースに、
やれ、『猫を室外に出すのは飼い主のマナー違反!
むしろ猫のほうをバンバンしろ!
』 だの、
やれ、『野良猫にエサをやるのは身勝手でエゴ!
野良猫なんぞ殺してしまえ!
』 だのと、
短絡的なつぶやきや日記を書いて、
大量の 「イイネ」 をもらって悦にひたっている、
「正義の代弁者きどり」(笑) が涌くようになり、
悲しく、情けなく思っております
上記の主張は 一見正しそうですが、
前者は、『飼い主との話し合いを避けて、そのウラミを、
反撃できない猫にぶつけているだけの逃避心理
』 であり、
後者は、『人間のペットとしてしか猫の生存を認めないという、
そんな自分の過剰な人間主体視点に気づけていない、
恐るべき幼稚思考
』 にすぎません
昭和の頃は、
近所には普通に野良猫
がいて、
人々はごく自然に 「人間以外の哺乳類」 と接し、
そこから いろいろなことを学んでいたものでした。
しかし、こうした一部の 『幼稚な大人』 のせいで、
ここ何10年かで、ものすごい勢いで、
猫(野良猫)の数が減っているわけです
人間が、「地球最高の頭脳を持つ生き物」 である以上、
そこには、望む望まざるにかかわらず、
『地球環境と、全動植物に対する、理論的な管理・保護の責任』
が生まれます。
(あなたが会社で部署のリーダーになったとき、
「いや、私はやりたくないんで」 と言って、
部下の管理・保護をやらなかったらどうなるでしょう?
人間として、地球上で最高の自由を行使したいのであれば、
人間として、地球上で最高の責務を果たす…
当たり前のことだと思いますが、違いますか?
)
今の世の中の、「異様にギスギスした空気」 の温床は、
身近に(ペット以外の)他生物がいないという、
異常な今の社会にあると見ています。
他の生物との交流が自然に生まれる
「まともな社会」 を取り戻す意味でも、
脊髄反射な 「猫
批判」 を行う(一部の)人間の動向には、
我々も注意を払いたいものですね
(て、追記だらけになってしまって ごめんなさい <(_ _)> )
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