昨日、お嫁さんと観に行った。夫婦50割引とかで、二人で2000円で観る事が出来た。
お嫁さんは「とても面白かった」と大喜び。
僕は……
……楽しめた部分もあったが、僕の趣味ではないな、という感じ。
以下、絶対にネタバレはダメという人は読まないで下さい。
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ネタバレにならない程度の感想・その1。
作りすぎというか、細かすぎというか……。もっと単純な話でもいいのに。
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ネタバレにならない程度の感想・その2。
綺麗に完結した話の続編を作るというのは難しい。しかしこの作品の作り手は、非常に真面目に、「あの作品の続編を作るとしたらどういう話になるべきか」ということに取り組み、非常に真面目にその答えを出している。
でも僕の趣味としては、テレビシリーズの最終回で終わっていた方が嬉しかった。
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ネタバレにならない程度の感想・その3。
非常に論理的に作られた話である。
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ネタバレにならない程度の感想・その4
観ながら思った事。
「僕はもう、新しい作品なんか見なくてもいいのかもしれない。これからの残りの人生は、人生の前半で見た作品を繰り返し鑑賞して楽しむことに使った方がいいのかもしれない」
……若い人はこういう作品がいいのだろう。でも僕はダメだ。
これは、「新しい作品がダメで昔の作品が優れている」とかいう話ではなく、単に「好みの話」「趣味の話」として、僕はこの手の作りがダメだ、ということだ。昔の、単純な作りの作品の方が、いいや。
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ネタバレになる感想・その1
新キャラクター・百江なぎさの正体に、「なるほど」と思った。
魔女が「魔法少女のなれのはて」だとすると、各魔女に「元になった魔法少女」がいるはずだもんな。
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ネタバレになる感想・その2
テレビシリーズ(もしくは、劇場版1作目と2作目)の続編であるなら、さやかは登場できないはずだ。
ところがこの作品では冒頭、まどか、マミ、さやか、杏子、ほむらの5人で、プリキュアかセーラームーンみたいな展開を見せる。
ということはこのさやかは「安直な、パラレルワールドのさやか(つまりこの作品はテレビシリーズの続編ではない)」か、もしくは「誰かが作ったニセモノの世界のニセモノのさやか(あるいは、誰かが見ている夢の中のさやか)」なんだろう……
……と思いながら見ていたら、このさやかは本物のさやかだった。
「なるほど」という感じだった。
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ネタバレになる感想・その3
なぜ僕がこの作品にのれなかったかというと、僕の趣味として、「生と死をもてあそぶ話(作中人物が、人間の死んだり生き返ったりをコントロールする話)」「人間の記憶を簡単に書き換えてしまうような話」が嫌いだからだ。
しかし、テレビシリーズのラストでああいうことをやってしまった以上、この作品世界は「ああいうことが出来る世界(この作品世界のルールではああいうことができるということが明示されてしまった)」なのだ。ということは、テレビシリーズの物語を続けたら、こういうことが起こるのもおかしくないというか、ある意味当然なわけだ。
でも僕の趣味では、こういう物語の作りは、気持ち悪い。
お嫁さんはこの作品のラストをハッピーエンドととらえた。さやかもまどかも人間に戻ったからだ。誰も死ななくなったからだ。
でも僕の趣味だと、このラストがハッピーエンドとは思えない。ほむらは神に匹敵する力を持つ「悪魔」になり、自分の好みに合うように宇宙そのものを作り替えてしまった。そんな世界は「ニセモノの世界」だとしか思えない。ニセモノの世界で生きることが、幸せなのだろうか? 作り手も、それを「善いこと」だとは考えていないから、ほむらを「悪魔」にしたのだろう。
同じ中学校に、神と悪魔が通う。神を愛する悪魔。神と悪魔のカップル。
まあ、面白いというか、かっこいい設定かもしれないけど……。
これ以上続編は作らず、ここで終わりにして欲しいな。
神様まどかがほむらを迎えに来たところでお話が終わりになっていたら、僕の趣味では「綺麗に終わった」と思えたんだけど。
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