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2012年09月30日00:03

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星につけられた願い


■星の名前になった兄弟…月食観測で交通死
(読売新聞 - 09月29日 18:48)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2171406&media_id=20

去年の12月、皆既月食の日、あの日は確か土曜日だった。
何故、曜日まで憶えているのか。
それは、あの日、僕は土曜日恒例の往診の帰りの道すがら、あの月を眺めていたからだ。

日付が変わって、家に着くと、すでに僕の2人の息子は、布団の中で仲良く眠っていた。
当時、3歳になったばかりの長男、はるちゃんは、皆既月食を楽しみにしていたらしいが、月が欠け始めた頃、睡魔に負けて寝てしまったらしい。

僕が皆既月食を見ていた、ちょうどその頃、別の場所で、同じ月を見ていた兄弟が飲酒運転の軽トラックにはねられて、亡くなった。

その兄弟は僕の息子が楽しみにしていた皆既月食を見ようとして、事故に遭ったのだ。

僕の息子は、今3歳と1歳だが、いつか2人で夜空を見上げて星や月を眺める時がくるのだろうか。

僕の住む町は、都会ではない。
だが、星を見るには明る過ぎる。
夜空には、本当は僕らが肉眼で見ることができない星が無数に広がっている。

僕らは知らない。
星の中には、想いを込めて付けられた名前があることを。

この両親は、亡くなった息子たちの名前の付いた星がある夜空を見上げて、何を想うのだろう。
それが、この両親にとって、少しでも心の救いになれば。
同じ息子を持つ親として、そう願わずにはいられない。

そして、いつか僕の息子たちが夜空を見上げたその先に、たとえ、肉眼では見えなくとも、今と変わらず、その兄弟の星がどこかで輝いているだろう。

このような悲しい事故は、二度と起こって欲しくない。
星に、そう願わずにはいられない。
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