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2011年12月04日10:54

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笑福亭鶴瓶一門会

 昨日は『ヤマキ 笑福亭鶴瓶一門会』に行ってきました。特別協賛にヤマキがついていて、帰るときには来場者全員にめんつゆと白だしがお土産として渡されました。

 最初は幕が下りた中、鶴瓶さんが私服で登場してごあいさつ。少しトーク(鶴瓶噺)をしたあとに幕が上がると鶴瓶一門の14人が舞台に現れました。鶴瓶さん以外に落語をする門人を当日に発表するシステムで、発表の瞬間まで鶴瓶さんしか知らないとのこと。ただし、「ある日の6代目」笑瓶さんだけは先に決まっていると説明され、残り3人の名前と噺を発表されました。銀瓶さんか由瓶さんが聞きたかったところ、由瓶さんが選ばれてラッキーでした。

 トップバッターの由瓶さんは、扇子と手拭いを使ってうどんとソバの所作の違いを説明したり、落語初心者向けの解説をしてから「蛇含草」を軽く、蛇含草の部分を省いてモチを食べるところだけ演られました。落語が初めてのお客さんが多いと読んでのことでしょうね。丼分の空間や目線での表現など、丁寧な落語の説明も良かったし、餅を曲喰いするシーンでは爆笑も起こり、客席が非常に重かった中、健闘されたと思います。

 瓶二さんは短いマクラから「短命」をテンポ良く最後まで、瓶太さんは楽屋の雰囲気をマクラで喋ってから「上燗屋」をお金を払うあたりまで。客席が重すぎて、笑いが少なく、ちょっと気の毒でした。「上燗屋」で客がこぼれた豆とか、イワシのカラとか、上燗屋がお金を取りずらいアテの一部分をただで食べようとする場面とか、面白かったのに。。ずるいかもしれませんが、師匠である鶴瓶さんとの日常の話などをマクラにして、観客をひっぱった方が良かったという気がしました。

 笑瓶さんはアウェイな空気を読みとって、観客に拍手をうながしたり、最後列の方に見えてますかとアピールしたり、と四苦八苦しながらマクラをつないで自作(というか笑瓶噺?)の「ある日の6代目」を。笑瓶さんが鶴瓶さんに入門してから1ヶ月目に、鶴瓶さんの師匠である6代目松鶴さんの運転手をしたときの話で、いらちな酔っぱらいの松鶴さんのキャラが最高!マクラで客席を上手く暖めたのも功を奏して、客席に爆笑と拍手が沸き起こりました。ドライバーの笑瓶さんの所作も独特の擬音を多用して面白かったです。ダブルクラッチやヒールアンドトゥーの所作、初めて観ました!サゲのあとには6代目松鶴さんの録音された日常会話がスクリーンに字幕を映しながら流されて、松鶴さんのキャラがリアルであることを補強していました。

 鶴瓶さんは春風亭小朝さんから桂文楽さんで有名な「かんしゃく」に挑戦するよう言われたというマクラから、鶴瓶さん独自の「かんしゃく」を演られました。6代目松鶴さんとその弟子(と辞めた元兄弟子)の噺に改作したものとなっていて、なるほど、笑瓶さんだけ出番が決まっていたわけと納得。ここでも松鶴さんのいらちなキャラが秀逸で、どっかんどっかん受けていました。サゲの辺りでは松鶴さんの優しさにホロっさせられ、師弟愛にグッとくる場面もあり、鶴瓶さんの上手さを感じました。

 仲入り後は紅葉模様で薄暗く赤い舞台にチェンジ。鶴瓶さんの2席目は古今亭志ん朝さんや古今亭志ん生さんで有名な古典落語の「お直し」でした。こちらは桂南光さんから挑戦するよう言われたそうです。舞台が上方に移されていて、花魁が吉原からの預かりという設定。この日まで、鶴瓶さんに人情噺という印象は皆無だったのですが、「かんしゃく」でも「お直し」でも、ホロリと泣ける場面の機微がとても印象的でした。

 サゲのあと、いったん幕が下がり、もう一度上がると、一門が総出で正座してお辞儀されていました。そしてまた幕が下りて終了。またチケットが取れたら行きたいです。

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平成23年12月3日
『ヤマキ笑福亭鶴瓶一門会』@森ノ宮ピロティホール

番組

0.笑福亭鶴瓶「鶴瓶噺」
1.笑福亭鶴瓶一門(ごあいさつ)
2.笑福亭由瓶「蛇含草」
3.笑福亭瓶二「短命」
4.笑福亭瓶太「上燗屋」
5.笑福亭笑瓶「ある日の6代目」(笑瓶作)
6.笑福亭鶴瓶「かんしゃく」
仲入り
7.笑福亭鶴瓶「お直し」
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