松本人志監督作品第三弾「さや侍」を観てきました!
■■注意!!この日記には「さや侍」に関するネタバレがあります。これから鑑賞する予定のある方や結末を知りたくない方は読まないで下さい。■■
松本監督の作品は一応全作品観ています。最初の「大日本人」は自分が特撮好きだったためか結構楽しめたので★★★★、次作の「しんぼる」は個人的にはあわなくて★★という評価を付けました。今回の「さや侍」は結果としては★★★★、とはいえ今までの松本監督の作品では一番楽しめました!(★★★★★が満点)
そんなこんなで今回の「さや侍」。「大日本人」と「しんぼる」は監督の他に主演も松本氏だったのですが、今回は野見隆明という方で自分は観てないので知らなかったのですが「働くおっさん劇場」という番組に出ていた素人の方だそうで。
素人だけあってさすがに演技はド下手でしたが寡黙で頼りない侍、という設定のおかげでそこまで違和感はありませんでした。
主人公の「野見勘十郎」はある日を境に刀を捨て、脱藩しておたずね者の賞金首になってしまい娘の「たえ」と逃げている所を数人の賞金稼ぎに襲われます。何やら切られたり撃たれたりしてもの凄い勢いで血が吹き出し、明らかに致命傷なのになかなかしぶとい(笑)しかし賞金稼ぎの三人のがお竜・パキュン・ゴリゴリって…(笑)もうちょっと何とかならなかったんですかね?
しかしどこぞの廃寺に隠れて傷を癒やしている所を捕まり、罪人は母親を亡くし笑顔を忘れた若君を三十日のうちに笑わせられれば無罪放免、失敗すれば切腹という”三十日の業”をやらされる事に…。
まぁこの”三十日の業”に全力で挑む野見氏のリアクションとそのネタがこの作品の見所だと思うのでそこは実際に観てもらうとして。
奮闘虚しく野見は若君を笑わせる事ができずに結局切腹を申し付けられますが、"三十日の業"を見ていくうちに野見を気に入った殿様は慈悲で猶予を与え、切腹の前までに笑わせる事ができれば無罪放免とし、更に切腹の際に若君の顔が見えないように傘で顔を隠させて笑わなくても「笑った!」と言って野見を助けようとします。
しかし憐れみで生き長らえるより自害する事を選び何も言わずに切腹!最期に切腹に使った短刀を空だったさやに収めて侍の誇りを取り戻す!!
これは今まで逃げ続けた事に対する野見なりのけじめの付け方だったのでしょう。刀を捨てた理由があまり語られておらず(流行り病で妻を亡くしたかららしいのですが…さらっと語っただけ)そこをもうちょっとキッチリ描けばもっと切腹に説得力が増したと思いますがどうなんでしょう?
あと感動させたかったのかその後に僧(竹原ピストルというミュージシャンの方らしいです)が野見から受け取った手紙を読んで娘に聞かせるのですが何故か突然歌いだし、ミュージカル調になってしまったのが個人的にはマイナスでした。まぁあれが良かった、という意見もあるみたいなのであくまで個人的には、ですが。
最後野見の墓の前でたえと笑顔を取り戻した若君が手をあわせていると、そこに野見が…あれ!?あんた死んだんじゃ!?もしかしたら冒頭の血飛沫は実は野見はなかなか死なないって設定の伏線で実は生きていたとか?でも次の場面にはいなかったから二人の想像なのか?まぁ観た人の受け取り方次第って事なのかねぇ…?
…惜しい!もうちょっと!でもだいぶ良くなってきたよ!(笑)←偉そう
ログインしてコメントを確認・投稿する