この本、読んでみると、そう中身の濃いものでないが、時代というか時勢を感じとらせてくれる。
まあ、それで満足というか、そういうものも読む目的の一つであるので、じっくりと目を通そうと思う。
愛玩犬訓練法…とあるが、方法なんてのは殆ど書かれていない
『愛玩犬の訓練は、いわゆる芸を仕込むことであり、お行儀よくしつけをすることである。』
『すべての犬は、ものごとを教えられるに従って頭脳も発達し、飼い主の言葉をいろいろと聞き分けるばかりでなく、表情をさえ読みとるようになって、一層可愛いさを増すのである。極めて利口な犬になると、人間の言葉を数百も聞き分けるものものがあるという。それは天成(性)によることながら、やはり訓練よろしきを得た結果であって、人間も犬も、教育の大切なことは同様である。』
『芸を教えるにあたって何よりも大切なのは、飼い主の愛と根気である。初めからむやみに怒ると、犬は何のために怒られるのか判らず、オドオドしていじけてしまうので、益々覚えが悪くなる。やさしく、根気よく教えさえすれば、どんな犬でも普通の芸は出来るようになって、教える方にも興味が加わってくる。』
まあ、こんな感じではあるが、その通りだと思う。このあと、『お手、お預け、チンチン、ワンワン、お回り、お座り等の芸ならば、少々覚えのわるい犬でも、朝夕ニ回位、十分づつも教えれば、三日か四日で覚えるであろう。』と続く。
そして…これらはすべて犬の記憶力と習慣性とを利用して教えるので、たとえば<お手>の場合には犬の前足をとって掌の上に乗せ<お手>と教えてやる。これを何べんも繰り返していると、犬は『ははあ、これがお手だな』という風に覚えこんで…繰り返すうちに記憶し、習慣づけられるのであるから、決して性急にやってはならない…という具合である。
昔は、トイレの躾や無駄吠え(人間の都合)を無くす躾などはそう飼い主は悩まなくて済んだのでしょうね。芸?を教えるぐらいが訓練だったらしい。外飼いが殆どだったり、番犬として飼うことが多かった(番犬訓練法として12頁にわたって解説がある)からか…続く。
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