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2007年07月29日09:19

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詩集2…伝説 こころ

akiu 雲
2007年09月02日09:39 詩…伝説 こころ
。。。。。。。。。。。


「 伝説 」          1992.11.13金→2007.9.2日


むかし ちいさな泉の水が ありました。
むかし むかし わたしが まだ ちいさかったころ

そこに1羽の美しい鳥が 棲んでいました。

その鳥の翼は 瑠璃色に輝き
瞳は 南の海のように 澄みわたっていました

わたしたちは いくつかの季節を 泉のほとりで過ごしました
 わたしたちは しあわせでした

 ・・・・・
そんなある日 わたしは ふと たずねました。
 ・・・ 「 あなたは ダレ ? 」 ・・・

鳥は ほんの少し悲しそうな目をして 言いました。
 ・・・ さようなら ・・・

そうして 泉の中に 消えるように 飛び立っていきました。

 ・・・・・

むかし まだ わたしが ちいさかったころの思い出です。



あれから いくつもの季節を 重ねてきたけれど
あの鳥と ふたたび出逢うことは ありませんでした・・・




「 こころ 」          2007.9.2日


こころが 見えにくいから 書くのだろう

こころが 伝えにくいから 声を 出すのだろう

こころは あいまいだから 言葉にするのだろう

 ・・・・・

遠く離れていても とどくこころもある。
隣りあっていても とどかないこころもある。

声が出なくても 書くことができる
手が無くても 話すことができる
目が見えなくても 触ることができる

伝え合いたいから 工夫する

いろんなひとがいるから 面白い

いろんなひとに出逢い
いろんなこころと ふれあって
・・・ 生きている …


わたしを 大切にしたいから
語りかけるのだろう
ひとを 大切にしたいから
問いかけるのだろう

だれもいない部屋が さみしいから 手紙を書く。

だれもいないこころは 哀しいから 声かけあう。 






愛ひとつ こころ模様の つむじかぜ
部屋の中 無言の声が こだまする
ウェブの空 循環(めぐ)るこころの 風媒花

たんぽぽの 綿毛に託す 愛のゆめ
          風に吹かれて キミに とどけと



。。。。。。。。。。

精神科の医者が言う。

「考えるのをやめて 書きましょう… 話しましょう…」

「書いたり 話したりしたことは 脳に定着します。
 考えてるだけだから 頭が つかれるのです。」

…なるほど… と 思った。



。。。。。。。。。。
詩 伝説:風のなかに


「 風のなかに 」      1990.8.21火 →2007.09.02日



風のなかに聞こえるものは 遠い遊牧の民の唄
小雪まじりの春風に 太古の香りをのせて 吹きすさぶ

ひとの… こころのひだを凍らせ なおもいのちを育んで
この風の中で 育ってゆく 今日のわたし あしたのあなた

意味のとりとめのなさが 深淵にある無意味が… 僕にささやく
…いのちの常道を全うせよ… と やけに …やさしい

おおきな世界に怯え 足元の小石につまづきながら
ぶつ切りにされた神経束を 荒縄のざらついた感触で なんとか
束ね支えて 今日も  飄然と 立つ。


躁鬱質の両面鏡が 自閉の凹化を遂げる時  … 歓喜は響き …
 ・・・かなしみは 充る・・・

宇宙の闇さえ 白みかけて もう … 夜はない …

夜のやすらぎが 奪われたいまが
ひとびとの「 不眠症 」で ざわついている。


… はざま … が ある。


ピーターパンが忘れていった …ちいさな影… を
しまいこむ「 はざま 」がある。

いざという時 とっておきの 奥の手。
誰にも見えない … 天狗のかくれみの …

ひとがすきだから ついとってしまう … ほおかむり …


ひとなんか …どこにも いた ためしは なかった。

でも いつも あこがれつづける。


… 信じ … つづける。





。。。。。。。。。。。
詩 伝説:思い出を探そう



「 思い出を探そう 」      1990.5.8火 →2007.9.2日


思い出を探そう 太古の原野に生れ落ちた あのころの
思い出を探そう まだ馴れてしまってはいなかった あのころの

時 が 刻まれるものではなく つつみこんでくれた あのころの
… 思い出 …の 中に もういちど

… 魂 … を 浮かべてみよう

この こころの形 が 透明な 気配 だけで 感じられていた
… 想い … だけが 脳裏を埋めていた … あのころ …

ぼくは まだ ぼくでは なかったし
ひとが まだ まったく ひとでさえ なかった … あのころ …

そうした自由の中で 風のように 光のように
 輝いていた「 いのち 」を
 ・・・・・・・・
もういちど 手のひらに すくいとってみよう

こぼれ落ちる銀砂のような … きらめきの波動に …

… 身をゆだねて …

 ・・・・・・・・

億光年の 旅に出よう

ひとときの 終わることなき … 永劫回帰 … に

 ・・・・・・・・

今日の終わりを 沈めてみよう




。。。。。。。。。。。



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