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2023年06月07日21:37

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大普賢岳 / 水量激ヤバ!水簾滝

先日の日曜は奈良県の大普賢岳へ行ってきた。
4年後の剱岳制覇を目標と掲げる我らがにこさわ山岳会。夏の槍ヶ岳に向けて前回は雪彦山に岩場の訓練に行ってきたところであるが、槍1泊2日の弾丸登山に向けて長時間行動の訓練も積んでおきたいところ。
ということで、コースタイムが長くてクサリやハシゴもたくさんある、大峰の前穂高こと大普賢岳へトレーニングに行くことにした。

台風2号の進路と週間天気予報にヤキモキさせられていたが当日は見事に晴れてくれた。人徳の賜物ですな。
夜中の3時にひるね実家へ義妹と残念嬢を迎えに行き、大和高田の吉野家で夜食のような朝食を食って、一昨日の大雨で水量がとんでもないことになっている吉野川におののきながら上北山村へ。R169から急勾配の山道をグニャグニャ上がって行き、現在は休業中の和佐又ヒュッテ手前の駐車スペースへ到着。ここに車を置かせてもらい装備を整えて、ヒュッテで登山届を提出しトイレを済ませて出発する。

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駐車場で出会ったシカさん。

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さあ登山開始!

15分ほどで和佐又のコルに到着、そこから笙ノ窟尾根に向かってなだらかな尾根を登って行く。道を左に曲がって巨大な岩が次々に出現するようになると笙ノ窟尾根のトラバース。何ヶ所か岩の窪みに御仏が祀られてあり、代表格とでも呼ぶべき笙ノ窟はとんでもなく巨大な岩の下にある。六根清浄。

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笙ノ窟。この一帯が信仰の山であることがよくわかります。

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この辺からちクサリ場や鉄梯子が現れはじめ、ガレた急登を登り切ると日本岳のコルに上がる。ちょっとした展望所になっている石ノ鼻の上に乗ると遠く奥駈道を見渡すことができる。いい天気になってよかった。

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空中回廊。

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ハシゴの連続する登山道。

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大峯奥駈道がよく見える。ピラミダルな山容の行者還岳を経て右奥が近畿最高峰の八経ヶ岳。
7年前に来た時はスルーした小普賢。前回は2人だったが今回は4人なので女性陣だけ先に行かせてもまあ大丈夫だろうとオレ一人で寄り道する。片道5分程度だったが、標識すら存在しないガッカリ山頂で別に行かなくてもよかった。女性陣に合流して次から次へと現れるハシゴの数々を登り、奥駈道と合流する。

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8:35、大普賢岳(1780m)登頂。
素晴らしい眺めだ。行者還岳から奥駈道をたどってくと弥山のなだらかな稜線の向こうに近畿最高峰の八経ヶ岳。その奥にあるドーンと大きな山は釈迦ヶ岳だろうか?稲村ヶ岳はすぐ横に大日岳がくっついているのでわかりやすい。

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ここから七曜岳を目指す。しばらくは一面ササに覆われたなだらかな道を右手に稲村ヶ岳を望みながら気持ちよく歩くことができる。あちこちにシャクナゲが可憐な花を咲かせていて登山者の目を楽しませてくれる。

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くっそ狭い崖っぷちのクサリ場を越えるとサツマコロッケならぬ薩摩転げの難所。クサリ場が連続するが、技術的にはそれほど難しくない。ただ時々意外と高度感のあるトラバースを通過せねばならないので、今日みたいな晴れの日はともかく岩の表面が濡れている日にはクサリの存在はとても心強いものになるだろう。

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ホチキスステップの存在がありがたい。

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今しがた歩いてきた大普賢、小普賢、日本岳の稜線。何度見てもカッコいいぜ!

難所が終わって苔むした幽玄な雰囲気の稚児泊に入り、さらに進ん巨大なすり鉢状の窪みの底にくっそ深そうな真っ暗い穴がポカンと口を開けている七ツ池に出る。
丸太の階段やホチキスステップを越えて、10:50に七曜岳到着。時間かかった。
七曜岳からちょっと下った分岐点で昼メシを食い、下山にとりかかる。

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下山がやはり大変。アホみたいに急な尾根を激下りさせられ、今度は足元がグザグザ崩れる粘土状の急斜面を下りていく。斜面はダダッ広く似たような景色が広がっており踏み跡も目印のテープもわかりづらい。ただでさえ遅い我がパーティーであるが、ここで大幅にペースダウン。てか手元の地図には七曜岳から無双洞まででCT50分とあるのだが、ホンマに50分で着くんかコレ?

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ヘロヘロになりつつも急坂を下っていくと、やがて下の方に沢が見えてくる。急坂の下りに心身ともにだいぶHP削られていたが、沢が見えたことでかなりメンタル回復する。が、沢が近づいてくるにつれ「?」となり始める。いや、水量おかしくないか?

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12:40ごろ無双洞の渡渉点まで下りて来る。ってイヤイヤ、増水しすぎやろ沢。
一昨日の大雨の影響なのだろう、沢の水量がとんでもないことになっている。渡渉点のすぐ下には水簾滝が轟音を上げて流れ落ちており、万が一足を滑らせて沢に落ちたりしたらそのまま死のウォータースライダーへご案内となること必至だ。
全員おっかなびっくりでどうにかこうにか渡渉する。まあ面白かったけど。

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当社比1.5倍の水量でゴーゴー落ちる水簾滝。見てるだけなら迫力があってグッド。

無双洞からはゆるやかな登りになり、やがてこのコースのラスボス的存在でもある垂直クサリ場へ。

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垂直クサリ場はホールドもスタンスも豊富にあり、クサリもステップもしっかりしているので三点支持さえ守って慎重に通過すればさほど難しくはない。とはいえけっこう高度感もあってなかなかの難所であることは間違いない。
クサリ場を登り切ったところに底無し井戸というその名も不気味な場所がある。丸い穴がポッカリと口を開けており、その奥はフラッシュを焚いても光が届かない。人間一人がギリギリ入れそうな大きさの縦穴である。これは怖い。本能的に怖い。

そこからは割と平坦な道となり、15時半に和佐又に戻ってくる。
下山後は入之波温泉に行きたかったのだが、微妙に受付時間に間に合わなさそうだったので、帰り道にある中荘温泉で汗を流して帰る。
かなりコースタイムをオーバーしてしまったが、なかなか充実した山行となった。ハシゴありクサリあり渡渉ありで変化に富んでいて楽しかった。でもまあ七曜岳から無双洞への下りはもうしばらくいいかな。
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