副反応なんか怖くない

■ファイザー副反応、１００万回に５件＝モデルナ２件、新型コロナワクチン―厚労省
(時事通信社 - 08月04日 21:30)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6617869

■高校生のワクチンに対する誤解に驚いた…！若い世代の「ワクチン不信」の根にあるもの
(現代ビジネス - 08月04日 7:02)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/85833

　妻が二回目のコロナワクチンを接種して丸一日。
　順調に熱は上がって、朝の時点で37.9度。後は体の節々が痛いのと、全身の倦怠感。副反応には個人差があると言われているが、発熱もなく、注射痕あたりの筋肉痛くらいしか感じなかった私とはまるで違う。これが若さというやつか(妻は私よりひと周り年下)。
　昨日はまだ反応が出なくて、まあまあ動けていたのだ。だから昨日のうちに緊急の所用をいろいろ片付けて、今日はもしも動けるようなら、大丸福岡天神店の「MOOMIN POP UP STORE by Small Planet」に、スナフキングッズを買いに行く予定を立てていた。
　妻曰く、「行けなくはないけど、行ったらすぐ帰ることになりそう」。それじゃ意味ない。病院に痛み止めは処方されてないのかと聞いたら、何にもないという。私がワクチンを打った病院では、副作用なんて出てないのに、念のためと言って解熱剤をくれたんだが。これくらい、サービスでくれてもいいような気がするが、けち臭いことである。
　一応、手持ちの常備薬で解熱剤はあったので、それを飲んでしばらく寝かせていたら、しばらくして、寝床からもそもそと起き出してきた。どうやら熱も下がったらしい。
　「ねえ、近場なら出かけられると思う？」
　「俺に聞かれても。自分で判断すれば？」
　「……。」
　「どこかに行きたいのか？」
　「お腹が空いてるんだよ」
　どうも、ヘルパーさんに作って貰った食事は、匂いがきつくて食べられないらしい。卵焼きだけをつまんで、後は残してしまっていた。
　サシミなら何とか食べられそうだって言うのだが、残念ながら、近所に和定食のある食堂はない。博多駅まで足を伸ばせば店はいくらでもあるが、今の妻にはとても駅の混雑には耐えられそうにない。近所にあるサシミの店は回転寿司屋だけだ。選択の余地はなかった。
　殆ど何も食べられないと言っても、食欲が無いわけではない。そういう人間に回転寿司は魔窟だ。妻は昔に比べれば随分食が細くはなったが、それでも７、８皿はペロリと食べる。「食い過ぎた」と言ってたから、とりあえず、夜まで腹は持ちそうである。

　副反応と言っても、せいぜいこの程度だ。
　アナフィラキシーのことがやたらと喧伝されているせいか、若い人の中には、ワクチン接種を必要以上に恐れている人もいるらしい。どこかの学校でのアンケートでは、学生の３〜４割が、「絶対にワクチンを打ちたくない」と回答したとかいう話もある。
　万が一を恐れているんだろうけれど、実際には万が一もないんだよ。

> 接種後に亡くなった人は７月３０日時点でファイザー製９１２人、モデルナ製７人。老衰による死者なども含まれており、現時点でワクチン接種と死亡の因果関係があると判断された人はいない。

　さらに付け加えると、現在判明している「ワクチン接種後の死亡者」は、全員80歳以上の高齢者である。ご丁寧に接種後の死亡率を計算した人もいるようだが、0〜79歳の人間に限っては、ワクチン後の死亡者は今のところゼロだ。「接種と死亡との因果関係は判断できない」というのは、別に何かを隠蔽しているわけではなくて、何かの症状が出て亡くなっても、それがワクチンのせいだとは断定できない、と言うよりはフツーに高齢だからでしょ？　としか考えられないからだ。この記事、その情報を意図的に隠してるね。

　現代ビジネスの記事では、コロナワクチンへの忌避感は、八年前にHPVワクチンの副反応が報道で大きく取り上げられたことが悪い方向に影響していると指摘している。HPVワクチンは、「安全性とさらなる有効性のエビデンスが蓄積されているにもかかわらず、積極的勧奨は差し控えられたまま」であると。
　そんなワクチンがあるなら、妻にも打たせたかったよ。妻は子宮ガンのステージ２で、子宮摘出手術を受けるしかなかった。無責任な過剰報道が、厚労省からの積極的な推奨伝達を阻害したのだとすれば、これも立派な「人災」じゃないか。
　今、コロナワクチンを「危険視」する「反ワクチン運動」も、医学的エビデンスを頑なに信用しない人々による悪質なプロパガンダなのだ。断定するけど、「あなた」がワクチンを打ったとしても、その直後に交通事故に遭ったり通り魔に刺されたりしない限り、あと半世紀くらいは確実に生きてるよ。
　「HPVワクチンは決して危険なワクチンではないこと、それがちゃんと研究と検証により確認されていること、そして、新型コロナワクチンについても全世界でしっかりモニタリングされており、現状想定されうるメカニズムで将来的なリスクは懸念されていない(あれば実用化されていない)ということ」――これがきちんと情報として若い人に伝わっていない――「聞きかじり」で、ちゃんとした情報を調べようともしていないために、誤った思い込みだけが若い世代に蔓延してしまっているのだ。
　勝手な忌避感で、自分たちが感染するのは構わないんだけどね、集団免疫が作られなくて、感染拡大が一向に抑制されないのは「迷惑」でしかないのだ。もう「自粛」一辺倒で感染を防ぐことは不可能だって、みんな理解してるよね。我々は「外」に出るしかないのだ。そのためにはワクチン接種は必須。希望者のみとか悠長なことを言ってられるものじゃないんだよ。