mixiユーザー(id:9335160)

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2021年09月16日21:25

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馳星周（はせせいしゅう）のこと

マイミクの

メイ♪

燦の真似をして

図書館から中山七里の『連続殺人鬼カエル男』を借りたのだが馳星周にハマってしまったのでまだ少ししか読んでいない。

メイ♪

燦に何を読んでいるか尋ねられたのでここで回答しようと思う。

去年のオール讀物９-10月直木賞発表合併号を最近入手して第163回直木賞を受賞した馳星周の『少年と犬』を読んだら見事に嵌められてしまったからだ。

オール讀物では作中６篇に分けられたものを３篇掲載されていたのだが息もつかずにそれを読了して図書館の150程の予約を蹴って『少年と犬』をネットで購入した。

そして馳星周が本名の坂東齢人で雑誌社で編集や書評を書いていた頃の『バンドーに訊け！』も購入して並行して読んでいるし図書館で彼の

本を複数借りだした。

馳星周は『不夜城』で華々しいデビューを飾りその後『不夜城Ⅱ 鎮魂歌』から暫くハードボイルド小説を書いていて現在は様々な分野の物語を描きデビュー作から何度も直木賞候補となっていたが遂に2020年に『少年と犬』で第163回直木賞を受賞した。

彼の作品はどれもストーリー展開がとても素晴らしくて漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦がデビューするにあたって一番努力したことが編集者や読み手にいかに次の頁をめくらせるか腐心したことを書いていたのを思い出す。

荒木飛呂彦が新人時代、雑誌社に漫画の原稿を持ち込んだ時に自分の前の人の持ち込み原稿を編集者が表紙しか見ないで袋に入れて返されたので号泣しているのを見て居た堪れなくなり如何に編集者に原稿を読ませるかに徹底的に努力したそうだ。

そして、時々アシスタントのイゴールさんが漫画を書いているのだが彼の書いたものを”見る”と（読むことができない

）ストーリーにもなっていなくて絵を並べただけでこれを漫画と言ったらプロはおろかアマチュア漫画家さんにも怒られるだろうがコミケの”出張編集”に評論を受けても（相手は素人相手に真面目な評論をしないが、あなたは幼児向けの絵本を描いた方がいいと言われても）何も対応しない。

自分の行動に泣く程の思い入れもできない様な人間には人の心を動かす仕事はできないのだ。

話を馳星周に戻すと彼の直木賞受賞作の『少年と犬』は動物と子供と云う容易に人が惹きつけられる”ベタ”な題材を使って賞を狙って書いたのではないかと随分揶揄されているのは過去に六回も直木賞候補者になり今回で三度目の正直ならぬ七度目の正直の受賞だから「置きに行った！」と言われても仕方がないのかもしれない。

『少年と犬』は読んでいて涙、涙，涙の感涙作で次の頁をめくりたいけど頁の残りが少なくなるのがとても惜しい本なのだ。