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2021年03月11日05:22

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あれから10年これから10年

先週録画しておいたこちらを観た。

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「男はつらいよ」第48作の「寅次郎紅の花」でありシリーズの実質最終話である。この作品では寅さんを演じる渥美清さんがすでに病魔に侵されての出演であったことは彼の死後になり語り草となっており有名だ。そのことを思いつつこの作品を観るとやはり涙誘われる。おつらかったことをみじんにも見せなかった最後の演技も見事でありつつも、やはり『男はつらいよ』と渥美さんも言いたかったところではなかったか。

来週は「ハイビスカスの花特別編」を、そして再来週には昨年封切された第50作「おかえり寅さん」がBS地上波通して初放映とあり心浮き立つ。楽しみにしつつまた同作で泣かせていただきたい。

そして今日である。

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未曾有の大被害をもたらした東日本大震災から今日でまる10年が経過した。テレビや新聞では連日がこのことにまつわる報道である。それらを観て胸を痛めつつ思うことは、10年というのは単なる年月の経過であってこれがひと区切りをもたらすものでも何でもないということだ。

お身内を喪った悲しみや、中にはいまだ肉親が行方不明の方々も大勢おり、そういった人たちにとっては区切りなどあろうはずもなく無間地獄が延々と続くかのような苦しみ悲しみであろうと思われ気の毒としか言いようがない。

とはいえ10年でありこの10年の経過は僕自身の経年もあってかとても早く感じた。
あの時のあの日の僕は隣町の駅前駐車場の誘導員を務めていた。それまで勤めていた会社を退職後、背広仕事の継続がうまくいかずようやくスーツを脱いでの仕事の初めがあの誘導員であった。

あの日はいちばんの遅出であり、大地震が起きた瞬間に僕はベッドで仮眠をとっていた。瞬間すごい揺れに震源地はどこであろうかとまず思ったものだった。
それからテレビはずっと大地震の報道となり関東地方の列車交通機関は一斉にストップし、あの晩は帰宅困難者がいちどきに大量発生し、駐車場の周辺も重たい気持ちで帰路につこうとする人々でもって重苦しい雰囲気であったことをいまも覚えている。

後に段々と被害の大きさが階層的に報道されてコトの大きさに慄然とさせられたものだった。関東首都圏の被害は大きくなかったものの、市場の欠品こわさにスーパーコンビニに群がる人やガソリンスタンドの長蛇の列を目の当たりにし、人心のもろさをかんじさせられたものだった。

あの時家内は夏に出産予定であり彼女の体調が気になったが大丈夫であり安堵した。そして生まれたのがめぐみであった。

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いま9歳と7か月である。ご存じ長期入院中であるが少しずつゆっくりと成長を遂げている。その彼女には後に妹ができた。

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大震災の経験がないともみはいま6歳である。めぐみも経験がないのでふたりは大震災とまあ無縁と言える。
このふたりであるが一足飛びで後10年経過したらめぐみは20歳寸前ともみは16歳だ。めぐみはどこか障碍者支援団体でお世話になっているであろうか。
ともみは順調に行っていれば女子高生になっているであろう。

そして僕が存命なら65歳家内は56歳であり家内は職場での定年が見えてくる頃でありいまの僕とほぼ同い年ということになる。
僕などはもうじじいであろう。というより今でさえ高血圧と糖尿を抱える身であるからして10年先を案じるよりは毎年一年先を見据える生き方の方が理にかなっていると言えよう。家内はどうだ。彼女もちとひ弱なところがあるので同様かもしれない。

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こないだNHKスペシャルでは10年後には先進国とされている諸国でも世界各国の大凶作の影響で食糧危機が生じる懸念があると指摘していた。
僕らだけでなく我々にはどんな未来の10年先があるであろうか。不安や不穏が尽きない。震災被災地の復興も気がかりではあるものの、まずは自分たちの足元もしっかり見据えて固めておいたほうがよかろう。一曲。



さて。10年後。たとえ爺さんであっても僕は生きているでありましょうか。

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