今、TVでウィズナントカとかアフターカントカと言うような言葉がかまびすしい。
予想もできないとか、世界は変わるとか、これまた偉い人が色々カタカナ言葉を交えながら説明してくださっている。けれども、どうだろう?
まるでコレが初めての出来事であるかのようなお話が多いように個人的には思うのだけれどこの国はかつてウィズ結核だった時代がある。
古くは本当に古く、この国に限って言えば弥生時代の遺跡からソレとおぼしき物が出てきているらしいが社会的に明確に顕在化し始めたのは江戸後期くらい、で、明治の富国強兵的経済革命によって爆発的に蔓延し、BCGは(国民学校卒業者のみ)が1942年、一般には1944年から、ストマイができたのは1944年、国内生産が始まったのは1950年からである。
つまり少なくともこの国において有効なワクチンは1942年から、治療薬は一般に出回るまでは多分1944年よりかなり遅れて・・・何しろ1945年に戦争に負けているし、そんな最新型の薬を大量輸入できたかどうか?ちなみに1951年には大量生産で国内需要の3分の1をまかなえるようになったという話、
つまり、この国は少なくともかなりポジティブに見積もっても明治から(仮に紡績が盛んになった1988年からとしても)ワクチンが使用され始めた1942年に至るまで、ウィズ結核だったのである。平安時代とか鎌倉時代とかそんなに昔の話では無い。
大量の医学的、科学的、政治学的、経済学的、社会学的データーが残っているはずである。
つまり、これらの情報に対して専門家チームを結成し、コンピューター等の最新技術を使って21世紀の現代に適応しうるシミュレーション等考察を行えば、今後の施策においてかなり有効な、ある意味地に足のついた参考資料を制作することができるのでは無いか?
個人的には少なくともアフターナントカ後の世界は、少なくともこの国に限定して言えばそんなに変わらないのでは無いかと思う。
確かにウィズ結核の間において、この国は2度大きく変わったと思う。
明治維新と大東亜戦争敗戦がそれである。この二つで本当にこの国は変化したと思う。
けれども、上記二つの歴史的な出来事に結核がそれ程強烈な影響を及ぼしたとは個人的には思えない。
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