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2020年05月02日23:05

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ナチスドイツの話をすごく嫌う若いドイツ人女性と全く反対のドイツ人年寄り

これは、実際に僕がドイツで経験したことだが、左翼がいうドイツの若者はナチスドイツの犯罪とよく向き合っているというのは全くのウソであり、ドイツの若い女性はナチスドイツ、第二次世界大戦の話を極端に嫌っている。僕のドイツでの体験談からそれは間違いないといえる。


1997年にロンメル元帥のお墓を訪れようと思ってドイツのウルム中央駅に行って、そこの情報センターに行った時のことだった。情報センターのスペースには3人の可愛くて若いドイツ人女性が座っていた。それで僕は丁寧なドイツ語で、[Ich moechte Grab von General Rommel besuchen.....](私はロンメル将軍のお墓を訪ねたいのですが・・・」と言って、日本語のロンメル元帥の本を見せた。すると、金髪のカワイイ女が身を乗り出してその本を乱暴につかんで、[Guck mal, er liest ein Buch von Nazi General! Wie laecherlich.....]「ちょっと見てよ、彼ったらナチの将軍の本を読んでるの!チョー受ける・・・」というようなことを隣の女たちに言って爆笑した。他の女も、「誰か年寄りの人を呼んできてよ。私たちがわかるわけないじゃん」というようなことを言った。この態度に僕はブチ切れたので、彼女らをドイツ語で怒鳴って睨みつけたが、彼女らは反省するようなことはなかった。

これは、日本ではあり得ないことだ。ロンメル元帥のお墓は実際はウルムの近くのヘルリンゲンという小さな町にあるが、ICE(ドイツの新幹線のような高速特急)が止まる駅はウルム中央駅なので、ロンメル元帥のお墓を電車で訪れる人はウルムに一度は降りないといけない。それなのに、ウルム中央駅の情報センターにいる職員がロンメル元帥のお墓を案内できないというのは、ドイツ鉄道(DB)かウルム市の指導が徹底してないとしか言いようがない。日本の場合は山本五十六元帥のお墓と記念館は長岡市にあるのだが、長岡駅観光案内所に行けば、20代の女性職員でも元帥の記念館とお墓くらいは案内できる。また、呉の観光案内所に行けば、若い女性職員でも「大和ミュージアム」の場所、大日本帝国時代の観光名所の案内はできる。実際に僕が呉に行ったときに泊まったホテルで、おじさんの職員に呉にある旧日本軍の防空壕などの話をしていると、それを聞いていた若い女性従業員がすぐに呉の観光マップを持ってきて、旧日本軍の観光名所を教えてくれた。日本の方がよほど若い女性にまで、旧軍の観光名所についての指導と教育が徹底している。

それで、一方でロンメル元帥のお墓に着いたら、1997年9月に行った時には70歳代の老夫婦に会ってその2人からとても褒められた。おばあさんは「あなたはとっても素晴らしい日本の若者ですよ。日本からわざわざロンメル元帥のお墓を訪ねるためにドイツのこんな田舎にまで来るというのは、なかなかできることではないですよ」と僕に言って嬉しそうに笑っていた。旦那さんはFさんという家族名の日系アメリカ人の方だったのだが、恐らく日系アメリカ人で編成された442戦闘団の兵士だったのかもしれない。

1999年3月にロンメル元帥のお墓を2回目にお参りしたら、ドイツ連邦軍将校の夫妻がいて、老夫婦と同じように2人とも「日本人の若者がロンメル元帥のお墓参りに来るなんて、素晴らしい」と言って、大喜びしていた。やはり、ある程度人生経験を積んで子供がいるようなドイツ人の中年以上の人々は、馬鹿な若い女とは随分と違う。


このようにある程度人生経験を積んだ中年以上のドイツ人がナチスドイツ、第二次世界大戦に興味があるというのは、1999年春に3か月ほどシュツットガルト近郊に住むH家にホームステイした時も全く同じだった。H家の主人(Rさん)と長男(J)は毎週金曜日にカードゲームをプレイするために、近所にあるサッカークラブのクラブハウスに行っていたのだが、そこに近所の方々が数人集まって一緒にカードゲームをプレイしていた。その中に2人の第二次世界大戦中にドイツ兵だったおじいさんがいて、そのうちの1人の方(Eさん)が僕に「君は日本人なのか?ドイツ語がしゃべれるのか?」と質問してきたので、すぐにそのおじいさんと仲良くなって、日独軍事同盟があった時の第二次世界大戦の思い出話を色々としてくれた。さらにもう1人の元ドイツ兵のおじいさん(Aさん)ともすぐに仲良くなって、僕は時には日本語で書かれたドイツ軍の戦記を2人に見せて、3人で第二次世界大戦について談笑をしていた。でも、長男Jの恋人(C)は22歳の若い女性なので、そんな”日独軍事同盟の復活”のような3人が談笑する様子をたまに嫌な顔をして見ていた。

ドイツの若者がナチスドイツ時代の話を嫌うという事実は、他にも色んな場面でよくわかった。キリスト教の休暇である3月末のイースターの時に、Hさんの奥さん(Iさん)の母であるOさんがH家に1週間ほど滞在したのだが、80代であるOさんと一番会話をしたのは客で会った日本人の僕であり、孫であるH家の長男(J)、長女(W)などは全くおばあさんとは会話をしなかった。ナチスドイツに詳しい僕はOさんにたくさん質問したいことがあったのだが、JとWはやはりナチスドイツの暗い話などしたくなかったのだろう。だから、OさんはH家を去る時に娘のI夫人に、「日本人の若者のGさん(僕のこと)は、とても素晴らしい人だと告げてほしい」とI夫人に言い残したのだった。やはり、戦争経験者の年寄りと、戦後しばらく経ってから生まれた若者とがあまり会話をしないということは、日本だけでなくてドイツでも深刻な問題となっているようである。

一方でドイツの若者たちがハリウッド映画、米英のポップ音楽などを喜んで見たり聞いたりするというのも日本と全く同じであり、H家にホームステイをしていた時にも主人、奥さん、長男J、恋人Cの4人で「ハルマゲドン」「真実の行方」「ディープインパクト」などを見ていた。たまには僕も一緒に見ることもあった。でも、ドイツ語吹き替え版だからよくわからなかったけど。(苦笑)それで、4人で「ハリウッド映画てすごいね。ドイツ映画よりもよく出来てるね」などと言っていた。でも、僕も既にその時点でハリウッド映画を数えきれないほど見ていてハリウッド映画にはすごく詳しかったので、「でもね、ハリウッド映画に出てくるアメリカ人はみんな正義感が強い素晴らしい人なんだけど、実際にはアメリカにはあんな人はいないですよね。僕は1回アメリカに行ったことがあるけど、ブルース・ウイリス、リチャード・ギアみたいなアメリカ男はどこにもいませんでしたね」と言った。これにはアメリカ文化びいきのH家の人々も全く同感のようで、みんなが[Das stimmt, genau!](全くそのとおりだ!)と言って爆笑していた。

それで、長男J、恋人C、恋人の妹Vと僕の4人で「アルマゲドン」のドイツ語版を見た後も、ドイツ語版なので話がよくわからなかったということ、「アルマゲドンを見たけどくだらなかった」という情報を日本にいた時に聞いていたこともあって、「いつものように、ハリウッド映画はアメリカ人が英雄的に描かれていてくだらない」と感想を言うと、恋人Cが、「G(僕のこと)は第二次世界大戦でのアメリカへの恨みから「アメリカ映画は嫌いだといつも言うけど、それじゃあ、どんな映画が好きなの?アメリカ映画が全部くだらないなら娯楽がないじゃない?!」と言って文句を言った。その時、偶然にもJの部屋に[Brennt Paris?!](パリは燃えているか!?)の原作本があったので、僕はそれを手に取って「この本が映画化されたのを見たけど、この映画は面白かった」と言った。Cは戦争映画が嫌いだから、「戦争映画なんてつまらないに決まってる!」と怒鳴って、聞く耳を持たなかった。

その次の日に、I夫人に昨日の夜に「アルマゲドン」を見た後に起こったことを言ったら、夫人は、
「わかります。わかります。子供たちにナチスドイツ、第二次世界大戦の話をすると、『ママとパパはまたそんなナチスドイツ時代の暗い話をするの?いい加減にしてよ!そんな話題は面白くない』と言って逃げて、子供たちは全くナチスドイツ時代の話を聞こうとしないから、Gさんのようにナチスドイツに詳しい日本人が来てくれたので、家族でナチス時代について話し合う機会が出来て本当に良かったと、私と夫は思っているんです」
と言って僕のナチスドイツに対する興味を肯定して弁護をしてくれた。それで、僕のホームステイが終わる時には、主人と夫人は、
「Gさんは初めてのうちでのホームステイゲストだったけど、ナチスドイツと第二次世界大戦、日本とドイツの現代史についてたくさんお話が出来たから、初めての客としては大成功だった」と言って褒めてくれた。

僕がH家にホームステイした時は1999年の春だったので、Hさんは55歳、奥さんは50歳という年齢だったので、2人とも戦後5年以内に生まれたことになるが、ドイツがまだ貧乏だった頃を覚えてる中年以上の方々、あるいはギムナジウム(ドイツの中高一貫教育の学校)以上の子供がいて、「子供たちにどうやって、ナチスドイツと第二次世界大戦のことを詳しく教えようか?」と考えているような親たちは、ナチスドイツと第二次世界大戦に詳しい日本人と会話することを喜ぶ傾向にあった。特にドイツの軍事博物館、ベルヒテスガーデンなどでは、中年以上のドイツ人は僕のような日本人に会うと喜んで話しかけてくる人が多かった。彼らの日本びいきぶりは、日本人である僕が非常に驚くほどであった。

一方で一部の若いドイツ女性のナチスドイツ、第二次世界大戦の話題を避ける傾向は、日本人女性以上に強いと思った。ドイツ人弁護士Sの妻のMは、「Gのようなナチスドイツとドイツ現代史に詳しい日本男性と会えて、私も色々と勉強になった」と言って感謝していたが、彼女のような女性は例外で、多くの若いドイツ女性はハリウッド映画を見て、米英のポップ音楽を聞いて喜んでいる。

ウルム中央駅で会った無礼で無学なドイツ女性職員については、僕がフェイスブックで交流をしている右翼思想のドイツ人たちは、「そんな間違った戦後のドイツ歴史教育を信じていて、移民難民と遊んでばかりいるバカ女どもに何を期待できるんだ?ロンメル元帥も知らないような、そんな奴らはドイツの恥だ!」とコメントをして切り捨てていた。僕も全くその通りだと思う。

軍隊、戦争についてアレルギーと嫌悪感が強いのは、特に戦後の歴史教育を疑うことなく受け入れた日本人とドイツ人の若者に多いが、そういう人たちは史実に忠実に作られた「トラ!トラ!トラ!」「史上最大の作戦」、あるいはドイツ制作の「ヒトラー最期の12日間」「Uボート」のような戦争映画とか、第二次世界大戦のドキュメントフィルムをよく見るべきだと思う。「戦争映画なんてどうせ暗い話でつまらない」などと思って見ないでいると、僕がウルム駅で会ったカワイイけどバカだったウルム中央駅の女どもみたいになってしまうだろう。そして、こういう無学な女ほどトランプを大統領に選んだアメリカ人みたいに、「ポピュリズム」という宣伝行為に騙されやすい傾向にある。


写真左はウルム郊外のヘルリンゲンにあるロンメル元帥のお墓。僕はもうここに3回行ったが、ドイツ人の中にはウルム市に住んでるのに、一度もロンメル元帥のお墓に行ったことがない人がいるらしい。非常に残念なことである。真ん中は1997年9月にロンメル元帥のお墓で出会ったドイツ人の老夫婦。夫の家族名はFという日本名だったが、おじいさんは日系アメリカ人で組織された米軍442戦闘団の兵士だったのかもしれない。詳しい話は聞けなかったが、若い女たちがロンメル元帥のことを笑っていたのと対照的に、おじいさんとおばあさんは僕に会えたことをとても喜んでいた。

写真右は映画「ヒトラー最期の12日間」に出てくる狂信的なナチス信奉者少女のインゲ。映画の中では彼女は16歳のBDM(ドイツ少女連盟)所属の少女となっており、ソ連軍が攻めてくるとヒトラーユーゲントの恋人に銃で撃つように頼んで死ぬ。ウルム駅で会ったドイツ人のバカ女たちみたいに戦争と政治について学んでいないと、ポピュリズムが台頭してトランプを選んだアメリカ人みたいに、知らず知らずのうちに自分の国がとんでもないことになってるかもしれない。実際、ヒトラーと宣伝大臣のゲッベルスは第一次世界大戦後のドイツ国民の不安に付け入って、宣伝活動でドイツ国民を騙して選挙という民主的な方法で、ドイツ国を乗っ取ることに成功した。






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