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2020年04月16日18:05

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京大の山中教授のサイトから転載します

https://www.covid19-yamanaka.com/cont4/14.html


数年の長期戦になるかも(ハーバード大学の予測)
Kisller et al., Projecting the transmission dynamics of SARS-CoV-2 through the postpandemic period. Scince 4月14日オンライン版
(内容)
昨日、各社が報道していた論文。ハーバード大学によるアメリカの予測。内容が濃くて読み込むのに時間がかかりました。少し詳しめに解説します。
・ベータコロナウイルス
新型コロナウイルスの正式名はSARS-CoV-2でベータコロナウイルスの一つです。人間に感染するベータコロナウイルスは他に、SARSの原因ウイルス(SARS-Cov-1)、MERSの原因ウイルス、そして普通感冒の原因ウイルス(HKU1とOC43)の4種類があります。SARSとMARSは、致死率も高く、感染者の同定と隔離により封じ込めることが出来ています。一方、HKU1とOC43は感染しても無症状であったり、軽い風邪の症状のみの場合がほとんどのため、感染者の封じ込めは不可能です。さらにHKU1とOC43に対する抗体は、1年くらいで消失します。また冬になるとウイルスの力が増す特徴があり、HKU1ととOC43による普通感冒は毎冬、流行を繰り返しています。季節性インフルエンザと同じ特徴です。
・新型コロナウイルスの感染パターンの予想
新型コロナウイルスも、感染者の多くは無症候か軽症のため、感染者の同定と隔離による封じ込めは困難と考えられます。今後、どのような感染様式を示すかは、抗体の寿命、季節性の有無、抗体の交差性(HKU1やOC43への抗体がどの程度、新型コロナウイルにも効果があるかで決まります。一番、需要な要素は、抗体の寿命です。もし抗体の寿命が1年程度で、対策を何も取らないと仮定すれば、毎年の大流行を繰り返すと予測されます。抗体の寿命が2年であれば、隔年で大流行します。一方、抗体の寿命が半永久であれば、今年のパンデミックので感染は終息することになりますが、人口の半分以上が感染し、医療は間違いなく崩壊します。
・活動制限はどれくらい続けるべきか(1回のみの対策の場合)
この予測の大前提として、感染拡大は、人口の半分以上が感染し、いわゆる集団免疫の状態になるまで続くと仮定しています。また新型コロナウイルスに対する抗体は半永久的に持続し、一方でHKU1やOC43への抗体では影響を受けないとしています。対策の最大の目的は医療崩壊を起さないことです。アメリカでは人口1万人当たり、重篤患者用のベッドが0.89あると考えられています。したがって、各時点における重篤患者数がこの数字以下にする必要があります。何も対策をしないと、5月くらいにはこの数字が20以上になってしまいます。強力な活動制限を行うと、医療崩壊を防ぐことが出来ます。しかし、活動制限を解除すると、数か月後にはまた大流行が起こり、医療が崩壊すると予測しています。活動制限を継続すると、流行も医療崩壊も抑えることが出来ます。しかし、長期の活動制限は社会や経済の崩壊をもたらします。また人口に占める感染者の割合が増えず集団免疫が成立しません。活動制限を中断すると、すぐに大流行が起こる状態が続くことになります。
・対策を繰り返す場合
医療崩壊を防ぎ、しかも徐々に感染者を増やして集団免疫を成立させるためには、活動制限を断続的に行う必要があります。
図Aは季節性がないと仮定した予測です。数か月の活動制限を、短い間隔で何度も繰り返す必要があると予想されます。人口における感染者数の増加が緩やかで、2022年でも50%、すなわち集団免疫が成立しませんので、それ以降も断続的な対策が必要です。
図Bは季節性がると仮定した場合です。対策の継続期間や、間隔を、少し緩めることが出来ますが、やはり2022年以降も継続が必要である。
図CとDは、医療が整備され、重篤患者用のベッドが2倍になったと仮定した予測である。Cは季節性なし、Dは季節性ありの予想です。対策をかなり緩めることができ、2022年には集団免疫が成立します。重篤化を減らす治療薬や有効なワクチンが完成すると、同様の効果が期待できる。
(コメント)
1年どころか、数年の戦いになるという、厳しい予測です。新型コロナウイルスへの抗体の寿命を半永久と仮定していますが、HKU1やOC43と同様に1年程度で抗体が消失するとすれば、状況はより厳しくなります。医療体制の整備、治療薬やワクチンの開発に全力を尽くすととともに、長期の活動制限を強いられる方に対する経済的支援が必須です。
日本では、これまでのところ、武漢、イタリア、ニューヨークのような爆発的な感染者増大が起こっていません。一方で行動制限は、最も緩い国の一つでもあります。なぜ緩い対策でここまで持ちこたえているのか、現在のところ不明です。日本特有の何かがあるはずです。その何かを明らかにし、予測に組み込むことが、日本での対策を長期視野から決定するために必須と考えられます。


(転載は以上です)


なんの話をしているのかと言いますと
先日ハーバード大学が出した報告の解説なのですが

*コロナウイルスは 風邪の病原体の1つでもあるけれども 獲得免疫が1年程度でなくなってしまうから 毎年風邪を引く人が多い

*もし新型に対する獲得免疫も1年程度でなくなってしまうとしたら これから毎年流行することは避けられない

*もし獲得免疫が生涯続くのであれば 今回のパンデミックを食い止めればいいけど 間違いなく医療崩壊が起きる

*医療崩壊を防ぎ 尚且つ徐々に感染者を増やして集団免疫を成立させるためには 活動制限を断続的に行う必要がある

*だからと言って 人口における感染者数の増加を緩やかにすると
2022年でも集団免疫が成立しないので それ以降も断続的な対策が必要

*今緊急に手を打って 重篤患者用のベッドが2倍にすることができれば 対策をかなり緩めることができ 2022年には集団免疫が獲得できる

と言う内容です

もっとざっくりと話すと

もし COVID-19が従来の風邪と同様に 獲得免疫が1年程度しか続かないとしたら
もうワクチンと治療薬ができるまでは
こいつと共存して生きていく以外の方法は残っていないので
全てをその前提で考え直す必要がある

と言う 身も蓋も無い話です…

となると 当然ワクチンと治療薬の開発が急務です

でも ここでも 身も蓋も無い話をしちゃうと
大体の感染症の治療薬の開発には10年弱
大体の感染症のワクチンの開発には10年強〜20年弱
の時間が必要なのが 本当のところです…

今は世界中が緊急事態なので
「とにかく投入できるものはいきなり投入する」
の方針だから 2年程度になっているに過ぎません

でも
「普通の人でも COVID-19とケンカする武器の開発のお手伝いができます

普通の人でも ネットに繋がるパソコンがあれば 
FOLDING@HOMEとか
BOINCの中のRosetta@home に参加することで 
治療薬やワクチンの開発のお手伝いができます 



https://foldingathome.org/

https://boinc.berkeley.edu/

微力であってもパソコンの無駄になっている処理能力を提供するだけで
「未だ見ぬ誰かの笑顔の為」
の戦列に加われます
1時間でも早く候補物質の同定ができたら
それこそ数限りない多くの人を救えます

ご興味をお持ちになられたらコメントをくださいm(__)m


蛇足:

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1246939.html

Folding@homeに参戦しておられる皆さんの処理能力は
今年3月末からだけでも 2.5倍に達しています

それだけ多くの皆さんが 世界中で戦っています










■政府、緊急事態宣言を全国に拡大=新型コロナ、感染が急増
(時事通信社 - 04月16日 16:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6049423
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