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2020年05月02日09:33

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82-1-2 詩・短編を書いてみた(第1910回)

短編・詩を書いてみました(^_^)
素人が書いたので
気に入っていただけるか分かりませんが
一生懸命に書いてみました
だいたい1000字以内なので暇なときにでも読んで
楽しんで頂けると幸いです(^_^)b

※長編のつもりで書いてます

82-1-2終【養子の魔王さま】
「新しい日」一話

■■■■■■■■■

〔あらすじ〕
中学卒業をした翌日。
孤児院で過ごしていた僕の前に「ミカエル」という青年が現れた。
彼は明らかに僕とは違う容姿で
まるで同じ世界では生きていないかのような
そんな気がした………。

―――

僕が孤児施設で同じ仲間と遊んでいると
いつもお世話をしてくれている女性職員のサチさんから「来てほしい」と呼ばれた。

何だろう…?

少し不安になりながら
僕はサチさんのいる職員室へ向かう。

ガラガラ…

部屋のドアを開ける。
そこにいたのはサチさんと不思議な雰囲気をまとった男の人が1人。
二人は和やかな雰囲気で会話をしていて楽しそうだったが。
僕は何故か寂しい予感がした。
理由は分からない。直感だ。

僕はその不安を抱えながら
サチさんに近づく。

「サチさん。何か用ですか?」
「あ、来てくれてありがとう。早速だけど、この方を紹介するわね」

サチさんは彼を紹介してくれた。

彼の名前は「ミカエル」。
ミカエルさんは
僕の里親になってくれる人だという。

僕はスゴく驚いた。そして嫌だった。
ここの友達と離ればなれになるから。
でも僕に拒否権はない。
だから僕は素直に頷くしかなかった。

それから手続きを経て
僕はミカエルさんに引き取られることになり
新しい生活に慣れる期間と言うことで
彼が間借りしている家で過ごすことに。

ただ
その日々は正直に言って
とても楽しかった。
美味しい料理を食べたり…。
欲しかった物が買えたり…。
施設ではあり得なかった事が次々と経験したから。

そんな楽しい日々を過ごしていた
ある冬の日。
ミカエルさんは僕の事を色々と調べ始めた。
身長や体重。
他にもあれやこれと彼の手から放つ不思議な力を使って…。

数日に渡る検査が終わると
彼は微笑みを浮かべて「出掛けようか」と言い
僕を電車に乗せて一緒にどこかへ向かった。

一体、どこへ向かうのだろうか…?

景色は街の中心から人里離れた景色に変わっていく。

目的地に到着するとそこは秘境と呼べるような駅で
前方には山林の入り口があった。

ここは……。

嫌な予感がする。

最悪なことに
そのタイミングでちらほらと雪が降り始めた。

大丈夫かな…。

帰りたい気持ちをミカエルに言おうとしたが
ミカエルさんは僕の不安をよそに森の中へと入っていく。
どうすることも出来ない僕は
彼の後をついていっくしかなった。

しばらく歩くと。
世界が変わったかのように雪が吹き荒れてきて
気がつけば景色は
どの方向を見ているのか分からなくなるような吹雪になっていた。
俗にいうホワイトアウトの状態。

「ミカエルさん。まだなの?」
「もう少しだよ」

まだなのか…。


一体、どれだけ歩いたのだろうか…。

ミカエルさんから貰った暖かい服も今では冷えてしまって
足や手が痛い。

もう、足が動かないよ…。

そう思った時
彼は足を止めた。

「着いたよ」

僕は顔を上げる。
すると
彼が指を指した先には
なぜ気がつかなかったのだろうと思うくらいの
大きな門があった。
それは
絶対にこの世のモノでは無い。

「ミカエルさん。これは…?」
「これは『魔界城の門』。これを使えば魔界城へ直接、入ることが出来るのです」

言っている意味が分からない。
魔界…?
城…?
そんな言葉、漫画でしか聞いたことがない…。

「言っている意味が良く分からないのですが…」
「すぐに分かります」

そう言って
彼は門の前に立ち右手を門の扉にかざす。
すると
門扉がゆっくりと開き
その奥に通じる道とそこに封じ込められた
禍々しいエネルギーを感じる。

「さぁ、中へどうぞ…」

ミカエルさんは導いているかのように
その腕を門の方へ伸ばす。

僕はどうしたらいいのだろう。
きっともう施設には帰れない。
でも
この門を潜れば
ここにも戻ることは出来ないだろう。

……。

その時
どこかから獣の雄叫びが響いた。
その声に僕の生存本能を揺さぶられる。

行こう…。

僕は覚悟を決めて門をくぐる。
ミカエルさん門をくぐり
門扉が閉まった。

なんて不思議な空間…。

「では、行きましょう」

ミカエルが先に歩く
僕はその後をつけるように歩く。
少し歩くと
入った門と同じ門が見えてきた。

どうやら出口みたい。

ミカエルは入ったときと同じように門扉を開けて
僕達はまた門をくぐる。
すると
その門の外に広がっていた景色は
まさに王族が住んでいるような
豪華絢爛の装飾が散りばめられた
城内のエントランスだった。

―――――――
82-1-2話


す、スゴい…。

「驚かれている所すみませんが。こちらを付けてください……。」

ミカエルさんは僕に特徴もない指輪を見せる。

「これは?」
「こちらは、部族間の言葉が分かるようになる魔術が込められた指輪です。付けて頂ければ、この世界でも言葉を理解が出来るようになります」
「わ、分かりました…」

僕はその指輪を付けた。
特に何か変わった感じはしない。

「では、早速ですが、王の間へ案内いたします」

ミカエルさんは僕に軽くお辞儀をしたのち
僕の先を歩いて
「王の間」なる場所へ案内してくれた。

そして
少し歩いた後。
「王の間」の前に到着し
ミカエルさんはその扉を開ける。
すると
その部屋には
見たことないような多種多様の生き物がいた。
人の姿をしていたり。
マンガで見るような悪魔の姿をしていたり。

この人達は一体…。

僕が呆気にとられていると
ミカエルさんは僕に部屋の真ん中へ行くことを促す。

僕は少し震えながら
一歩二歩と足を進める。
全ての視線が僕に注がれているのを感じた。

部屋の真ん中。
つまり玉座の前に着足を進めた僕は
ゆっくりと頭を上げる。
そこには王座が二脚。
そして
それぞれの椅子に王と王妃らしき人が座っていた。

その禍々しい雰囲気に
僕は不安や恐怖に似た緊張が襲いかかる。
その雰囲気の中で
最初に口を開いたのは王だった。

「ミカエルよ。この者がそうなのだな?」

右側を見ると
ミカエルさんが膝まづいている。

「はい。魔王様」
「そうか…」

王らしき人は立ち上がり
階段を1つ1つ降りてくる。

その威圧感から僕は「死」を覚悟した。
王が僕の前に立つ。
僕の筋肉繊維の1つ1つが硬直していた。

王は大きく手広げてこう言った


「ようこそ、我が城へ! 息子よ!!」

その声を合図に
周りにいた者達が一斉に雄叫びをあげる。

戸惑う中でミカエルさんは僕にこう言った。

「今日からアナタは、魔王様の子供です」と……。

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