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2020年03月05日17:25

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折々のうた

取り敢えず、好きなうた、心に残るうたを抜粋しました。

「折々のうた 俳句」  大岡信 岩波文庫

雪とけてくりくりしたる月夜かな  一茶
大ホタルゆらりゆらりと通りけり  一茶
露の世は露の世ながらさりながら  一茶

秋風やむしりたがりし赤い花    一茶
  この句は説明がいるな、
  夭折した長女がむしりたがった、赤い花


冬蜂の死にどころなく歩きけり  鬼城

糸瓜咲いて痰のつまりし仏かな   子規
  子規の絶筆の一句
春雨のわれまぼろしに近き身ぞ   子規

有る程の菊投げ入れよ棺の中    漱石

わだつみに物の命のくらげかな   虚子

蜘蛛に生まれ網をかけねばならぬかな 虚子

ワガハイノカイミョウモナキススキカナ 虚子
「吾輩は猫である」の訃報に 接して
 漱石に送った句

咳をしても一人          放哉

湯豆腐やいのちのはてのうすかり  万太郎

鼻水や鼻の先だけ暮れ残る     龍之介
 芥川龍之介辞世の句

落ち葉焚いて葉守りの神を見しよかな 龍之介
 芥川龍之介10歳の時の句。

炎天や死ねば離るる影法師     麦南

朴散華すなわちしれぬ行方かな   茅舎

雪はげし抱かれて息のつまりしこと 多佳子

梅雨入りて細かに笑う鯰かな    耕衣

恐るべき君らの乳房夏来たる    三鬼

死ねば野分いきてしかば争えり   秋邨

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