mixiユーザー(id:209282)

2020年02月13日12:05

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帰ってきたマリンクロノメーター

 ケータイが鳴った。石橋時計店。出来たか!?
 出来たって。えーと去年の四月に出したから、ざっと10ヶ月ぶり?
 夕方に、車で取りに行って来た。
 前に聞いた「首の皮一枚で繋がってた部品」。てっきり鎖引きの鎖でも切れかけてたのかと思ったら、デテント式の部品の一部、弾性を持ってスプリングの役目してる細い部分二本のうち一本が折れたのをいーかげんにハンダ付けしてあっただけだったそうである。
 部品全部を削り出しで作り直すわけにも行かないので、そこだけ板状の部品作ってはめ直してくれたそうな。買ってすぐ整備に出したのは正解だったようである。
 精度は?
「五日間くらい動かしてるんですが、0・5秒しかずれてなくて」てことは一日0・1秒!?そりゃもちろん静止状態、温度もだいたい一定だから条件はいいにしても、往年のマリンクロノメーターってそこまで精度が出るものなのか。
 時間合せは、上のガラス部分がねじ込み式の蓋になってるんでそれ取り外して、ネジ巻き用のドライバーを中心軸に当ててやるもんだと思ってたら、四角のボルトの大きさがちょいと違うとのこと。なので、現状では長針中ほどを指で動かすしかない。
 秒針は、止める方法が解らなかったとのこと。現状合ってるのは、止まってる状態から駆動して合わせたようである。しかしまー動かしてる限り日差0・1秒なら、ねえ。
 マリンクロノメーターにはインジケーターが付いていて、ぜんまいがどこまで巻き上げられたか解るようになっている。船舶で運用されているときは、毎日同じ時間に巻いて可能な限り偏差をなくすようにする。
 うちに置いといても、毎日決まった時間に巻くのがよろしい。しかし、48時間巻き、つまりゼンマイは一杯に巻いても丸二日で終わるので、一泊二日で家開けるならともかくちょいと長期いなくなったら時計がまた止まるのは間違いない。
 そしたらまあ、その時だ。
 石橋時計店のご主人も、同じものを持っているそうである。標準時計に使えるよ、って。
 しかし、現代はケータイやスマホの電波時計の方が正確なのよねえ。そして、電波時計や水晶時計を除外しても、うちの仕事部屋には1970年代のソニーのプログラムタイマーがあって、交流の50Hzで精度を出すこれが一年に何秒も狂わないくらい正確なんである。
 ともあれ、これでしばらくは仕事部屋に笹本史上もっとも正確な機械式時計がしばらくカッカッカッカと動いてることになる、と。

 ところで、去年六月に出したデテント式懐中時計の整備は、もちろんまだ終わってない。今月中には、って話だったから、たぶんゴールデンウィーク前には帰ってくるかなー。
「あっちは、こっちほどの精度は出ないと思います」そりゃそうでしょう。こっちは70年ものとはいえ精度命の軍用正式時計、あっちは100年ものの骨董品、日常遣い出来るくらいの精度が出るだけで御の字だってばさ。

 なお画像はこっちも仕事場で動いてるのと同じ異様に正確なソニータイマー。動いてるうちにオーバーホールしたいんだが、いまだ果たせず。

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