映画「アナと雪の女王２」★★★★★

〇映像
期待を裏切らない続編で、素直に面白かったです。
映像が綺麗！立体感あって、人の表情や動きにリアリティがあります。男性の容姿は大概凡庸で顔の吹き出物さえもアップだと描かれているデティールの細やかさ。姉妹は美形で、でもこれがまた実写の女優と違い、明らかに顔の作りが漫画チック。子どもたちが感情移入しやすい可愛いキャラクターデザインだと思います。


〇テーマ
何よりさすがディズニー、ファンタジーだからこそやんわりと描き出される世界の縮図、文明と自然、先住民族と外来者、イスラム世界と米国、都会と地方といった、いわゆるグローバリズムの問題、対立の構造が見えてきます。
祖父の代の過ちは善良な孫世代には罪ないんだけど、過去の真実と向き合い共生の道を切り開いていこうというメッセージが決して押しつけがましくなく子供にもわかる平易さで自然に伝わってきて、上手いなあって感心しました。

〇音楽
ミュージカルでモノローグを力強く表現されてるのが、ディズニーアニメの醍醐味。
上映開始からだいぶ経った時期外れに行ったので、吹き替えしかやってなかったのよね。
別に吹き替えの人も良いんだけど、大概、歌は外国人の方が上手いので、もう1回字幕版見たいなあ・・・。ＤＶＤで見るしかないかな。

〇ストーリー展開
最初の方テンポのろかったけど、中盤からは怒涛の展開で息つく間もなく物語に集中出来ました。良くできた物語だなあ、続編を最初から想定して作った1作目と思わせる設定がナイスだわ。
といいつつ、例のごとくオタクの習性、ツッコミどころとして、
エルサにふさわしい男性が現れないからこの姉妹物語は成立してるんだよね^^;、
アナが、エルサとオラフが死んだと嘆くやたら長い鬱なシーン・・・なわけないじゃん、どうせ生き返るに決まってるじゃん。アナは人生で初めて暗闇を感じたって歌ってたけど、そんなに明るいだけの人生だったのかーーー？！両親死んだ時は落ち込まなかったのかーーー？！
ディズニーでキャラ死なないと知ってる汚れた大人は、ちょっとしらけました（笑）
児童向け作品で「死」を描かないことの是非ではなく、どうせならもうちょっと突き抜けて、きっと生き返るわ！的なエンタメ性でパロったら面白かったのに。ディズニープリンスの王道をパロった「一度会った王子様と結婚なんて、おかしいわ」みたいに（笑）。
まあ初めてディズニーを見た子にとっては心揺さぶられるシーンかもしれません。
アナがクリストフの話を最後まで聞かずに、先読みして間違った解釈で議論吹っ掛けるシーン、あるある、私もそうなのよね〜orz....。

ついでに、
〇実写アラジン★★★★
すっかり原作を離れアメリカンナイズされたアラジン。前作は「奴隷を自由に」でしたが、今作は女性の社会進出（ウーマンリブ）を前面に出し、人間回帰、万能の魔人として生きるより平凡な人間として家庭を持ちたいというジーニーの願いが、「力」より「愛」に生きる幸せを伝えてくれました。
二人の活躍で、主人公アラジンが存在感が薄れたかな。音楽と映像の迫力は、前作の方が良かったかな。

やっぱりディズニー映画、いいですね。面白いです。


でもさ、アナ雪くらい力入れて、新作スターウォーズも作ってほしかったなあ（泣）、アナキンは家族への愛でダークサイドにおち、家族への愛でジェダイに帰還したわけで、レンはがなんでダークサイドの象徴として爺さんを尊敬するのか、意味わからん。アナキンは恥の多い人生だったし、権力そんなに手にしてない惨めな半生だったのに。アナキンの良いところは家族を溺愛してること、公私においていつも「私」を優先するところだったのに、レンはわかってるのか、ぶつぶつ。。。。（おい）