缶詰など盗んだ元山形県警警視「万引き成功の解放感重なり…」　略式起訴

缶詰など盗んだ元山形県警警視「万引き成功の解放感重なり…」　略式起訴

山形区検は27日、元山形県警警視で山形署交通官の岩田知之容疑者（49）＝山形市上桜田1＝を窃盗と暴行の罪で略式起訴した。山形簡裁は罰金30万円の略式命令を出し、即日納付された。

　起訴状によると、岩田被告は11月30日、同市内のスーパーマーケットでサプリメントなど計3点（約5800円相当）、今月9日には同市内の百貨店「大沼山形本店」で缶詰など計5点（約1万3000円相当）を盗んだとしている。また、逃げる際に歩道上で女性警備員の両肩を両手で押す暴行を加えた、としている。

　一方、県警は27日付で、岩田被告を停職1カ月の懲戒処分とした。岩田被告は同日、依願退職した。

　県警監察課によると、岩田被告は「昨年4月から窃盗を約20件繰り返した。個人的な悩みがあった。万引き成功の解放感が重なり、ネットオークションで売れる物を盗もうと思うようになった。たくさんの人を裏切ってしまい大変申し訳ない」と話しているという。

　県警の那須和明首席監察官は「処分は警視庁と他県警の基準を参考にした。今後、幹部職員の身上把握を徹底し、再発防止に万全を期す」とコメントした。