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2019年12月22日23:05

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東芝vsHOYA「半導体装置メーカー」争奪戦の行方 親子上場の解消目指す東芝にHOYAが「待った」

 東芝とHOYAが東芝の上場子会社をめぐり、異例の争奪戦を繰り広げている。
 HOYAは12月13日、東芝の上場子会社で半導体製造装置を手がけるニューフレアテクノロジーに対して、来年4月にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表。だが、東芝は現在、ニューフレアに対して完全子会社化を目指したTOBを12月25日まで実施中で、HOYAの提案には応じない姿勢を見せている。
 HOYAは13日に公表した文書で「東芝グループにとってもこのTOBは魅力的なもの。応募していただけると考えている」とコメント。さらに、東芝のTOB実施期間中に発表した理由について、2017年以降、複数回ニューフレアに提携を打診したが、反応がなかったためという。
 東芝関係者は「連絡が一切なく、突然で驚いている」としたうえで、「ニューフレアの企業価値を最大限に向上するのは当社による完全子会社だと考えている」とHOYAに反論している。
ニューフレアは利益率2割を誇る優良企業
 もっとも今回のTOBは東芝にとって、親子上場解消が主たる目的だ。ニューフレアが手がける製造装置の基幹部品を東芝が提供しており、完全買収によって「確実性の高い相乗効果が見込める」(東芝の車谷暢昭会長兼CEO)としていた。
 ニューフレアは2002年に東芝機械から半導体装置事業を承継して事業を開始。半導体の原版に回路を描く電子ビームマスク描画装置で世界シェア8割以上と、競合他社を圧倒している。2019年3月期の業績は売上高578億円、営業利益118億円と利益率が2割を超える優良企業だ。
 一方、HOYAは半導体用マスク基板に強い。半導体メーカーと取引のあるニューフレアを取り込めば、製品開発のスピードが上がるとみており、HOYAとニューフレアの組み合わせは市場関係者からも一定の評価をする声がある。
 今回のHOYAの提案は1株当たり1万2900円で、東芝より1000円高い水準。東芝がTOBに失敗した場合にのみ、来年4月からTOBを開始する考えだ。買収総額は1400億円を超える見通し。
 一方、東芝はニューフレアの株式52.4%を現在保有しており、東芝がTOBを成立させるためには14.27%分以上をほかの株主から買い取って合計保有株が最低3分の2以上となる必要がある。その後は株式売り渡し請求などでニューフレアを完全子会社化して上場廃止になる予定だ。
東芝グループと距離を置く「東芝機械」
 両社のキャスティングボートを握っているのが、ニューフレア株の約16%を保有する2位株主で射出成形機が主力の東芝機械だ。東芝機械が東芝のTOBに応じれば、ほかの機関投資家などが反対しても東芝のTOBは成立する見通しだ。
 もっとも東芝機械は社名に「東芝」とつくものの、東芝の出資比率はわずか2%。2017年に東芝は保有していた東芝機械の大部分となる株式約18%分を売却しており、現在は東芝グループから完全に離れている。2020年4月に社名も「芝浦機械」に変更する予定だ。
 その東芝機械の筆頭株主に躍り出ているのが、有名投資家の村上世彰氏が実質率いるオフィスサポートだ。ここ最近で株式を継続的に買い増しており、“村上ファンド”の存在感がじわりと増している。さらに村上ファンド系の南青山不動産もニューフレア株を買い進めている。HOYAの鈴木洋CEOが村上氏と同じシンガポールを拠点にしているため、さまざまな臆測も流れている。
 ただ、村上氏は周囲に「HOYAのCEOには会ったこともないし、連絡したこともない。裏で糸を引いているように思われるのは濡れ衣である」と話しているという。
 今後はどういうシナリオが考えられるのか。東芝機械の株主にとって、東芝より1000円高いHOYAの提案が魅力的なのは間違いない。その場合、東芝が本気でTOB成立に動くにはTOB価格の引き上げも選択肢に入る。
 実際、ニューフレアの株価はHOYAの発表以降、上げ幅は10%を超え、足元で高値圏が続いている。ただ、東芝はガバナンス強化の一環で外国人の社外取締役が増えており、買い取り価格を重視すれば、HOYAを上回る価格には難色を示す可能性もある。
HOYAが思い描く展開
 他方、キャスティングボートを握る東芝機械幹部は「何も決まっていない」と話すにとどまる。仮に東芝のTOBが失敗した場合、HOYAは来年4月にTOBに踏み切る考えだ。とはいえ、ニューフレア株を5割以上保有する東芝がTOBに応じなければ、HOYAも失敗する。
 だが、東芝が逆にニューフレア株を売却して700億円を超える現金を手にする可能性も残っており、HOYAはそこにかけているようだ。東芝は大幅増資して「物言う株主」も増えており、複雑な方程式であることは確かだ。
 東芝によるニューフレアへのTOB期限は12月25日。クリスマスにサンタクロースからプレゼントがもらえるのははたして誰か。https://www.msn.com/ja-jp/news/other/東芝vshoya%EF%BD%A2半導体装置メーカー%EF%BD%A3争奪戦の行方-親子上場の解消目指す東芝にhoyaが%EF%BD%A2待った%EF%BD%A3/ar-BBY8ulI
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