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2019年11月30日22:54

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訃報に接して

 11月29日の午後,ネットで中曽根康弘氏が101歳で亡くなられたとの速報が出た.スマホにもあちこちから「速報」と入っていた.立場はともかく,故人の冥福をお祈りしたい.
 中曽根氏が自民党総裁に当選,総理大臣に指名されたのは1982年,私が高校2年生の時.こんな軍国親爺が首相になってどうなってしまうのか,田中支配がいよいよ貫徹するのか,と思ったことを覚えてる.
 氏の政治的立場や,首相としてしてきたことのほとんどを私は評価する気にはなれない.その後を悪くした,と確信している.
 それでも,である.それでもまだましか,とはいまになってみると思う.
 ひとつは,自分より明らかに優秀な人間を傍に置きつづけていたこと(政治家では後藤田正晴氏がよい例だ).ブレーン群をあれほど抱えて活用したのも,その証左であろう.
 もうひとつは,似ているが,やはり優秀な,年長者と互角に渡り合ってきている(福田,大平,三木などなど).
 そして勉強家であったこと.ナベツネこと読売新聞の渡邉恒雄氏は「毎週土曜日に読書会をして,良書を読みあさった」(朝日新聞2019.11.30)と述べている.これは魚住昭し氏の「メディアと権力」でも書かれている.もちろん,陣笠代議士の時代のことであるが,いま,そんなことをしている議員なんているのだろうか.
 中曽根氏がこの5年ぐらいで読んだ本の冊数は,安倍氏や麻生氏の何倍になるのだろうか.それこそ,彼らが学生時代から数えたとしても.

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