魔界ラジオ 2003年5月28日収録
[お題:動物感染]
リスナーから
『動物と感染病』
人間には動物の
病気はうつらない
って聞くにゃよ?
インフルエンザはね
鳥類から感染する
病気なんだけど。
にゃっ?鳥?
ウイルスの変種が
豚などの家畜へと
感染し…更に数%
変種が人間に感染
して流行するんだ
こ、怖いにゃ
SARSにも
ハクビシンやタヌキが
発祥元と発表され
…狂牛病も含めて
動物から人間へと
感染する病原菌は
数多くあります。
ペット飼うと
病気になるにゃ?
大半は遺伝子が
異なるから固有の
病気なんだけどね
人間から動物も
感染するかにゃ?
可能性は同じ。
離れて暮らす?
σ一蓮托生だよ
φ(゚Д゚ )フムフム…インフルエンザは、もとをたどるとすべてが鳥インフルエンザに
行き着きます。というのも、インフルエンザウイルスは本来、カモやアヒルなど足に
水かきのある水鳥、渡り鳥に感染するウイルスだからです。
ただし私たちが腸管内に大腸菌を持っていても病気にならないのと同じで、水鳥が
インフルエンザウイルス感染で病気になることは基本的にありません。
インフルエンザウイルスが数百万年もの長い間、水鳥へ感染し続けた結果、両者に
共存関係ができたのです。 ウイルスは感染するためにまず動物の呼吸器表面にある
糖を含む受容体にくっつきますが、ヒトのインフルエンザウイルス受容体は鳥類の
インフルエンザウイルス受容体とは異なる構造を持つため、非常にくっつきにくいの
です。
ところが、ブタは鳥インフルエンザウイルス受容体のみならず、人インフルエンザ
ウイルス受容体も持っています。両方の受容体を持つブタの体内で、鳥インフルエンザ
ウイルスと人インフルエンザウイルスが遺伝子交雑を起こすことがまれにあります。
そして、新しくできた遺伝子再集合体がたまたまヒトに感染しやすい場合、新型
インフルエンザウイルスが生まれたと考えられています。新型インフルエンザの発生を
予測するために、ブタがどのようなウイルスに感染しているかを把握することはとても
重要なのです。
また、アジアの国々では畜産がさかんです。しかも、日本とは違い、ほとんどがブタや
アヒル、ニワトリ、ウシなど、複数の種類の動物を一つの農家が飼育する形態を
とっています。農村に一歩入ると、どこにでもブタやアヒルがいて、それぞれの
動物間の距離も、人間との距離も近い。これは極めて新型インフルエンザウイルスを
生みやすい環境です。
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