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2019年06月12日23:25

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年輪

旦那といてもつまらない…円満な結婚生活を送るには?
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=77&from=diary&id=5660591

いわゆる「半お見合い結婚」だったわたしたちは、なんとなくぎこちない半他人状態のまま結婚した。飲む打つ買う、のない、まじめで静かでまともな人だと思ったから、そして私はいろんな意味で男性恐怖症だったから「怖くない」という点が一番有り難かった。
結婚生活に入って夫婦として接してみたら、意外なところはあったかというと、ない。付き合っていた時の印象のまま。ただ驚くべきレベルで、おもしろくない。会話が弾まない。どんな話も、「あ、そう」で終わる。受けごたえがいつも上の空。というか、聞いているのかどうかも怪しい。
それまでの学生生活(特にサークル)で、打てば響くようなしゃれた答えやひねりの効いた返し、毒の効いた的確でいい答えを受けてきたわたしは、こんな「一直線人間」(直球しか受け取れない)と結婚したことに今更愕然としたけれど、もう元には戻れない。
そのころ、自宅内で神経を使う仕事をしていた私は、その「直球人間」から、「この時間帯は邪魔しないで」とお願いした時間にどんどんどうでもいいことを話し掛けられて絶望した。
創作活動ができない。集中できない。わたしの一番大事だった、わたしの静かな時間が侵食されていく。一緒にいても一向に面白くない、どころか、同額の収入を得ているのに家事を一切受け持ってくれない。
夫には最低四品以上常時美味しいおかずを出さねばと、変な縛りを自分に課して、わたしはもうストレスの塊だった。
そして、還暦を迎えた今。
わたしは夫に感謝している。
親を散々嘆かせた私の非常識さ、世間離れしたところ、気の利かなさを一切責めず、足りないところは黙って補ってくれた。子育てが一番大変だったころ、「こんなかわいい子を産んでくれてありがとう」と言いながら、夜泣きまであやして付き合ってくれた。親に散々愚痴られ責められて生きてきたけれど、夫には一切、責められたことがない。黙ってアシストしてくれる。
この静かな有り難さを、この年になって深く感謝している。
子ども二人はそれぞれ家を出て独立したけれど、夫婦二人の毎日は味気ないものでは決してない。
日々の天候、咲いていく庭の花、飼っている猫の話、そんな日常の些細なことを愛しながらささやかなことで共感しあえる間柄になれた。
もしもわたしが、学生時代の刺激的な男女関係を懐かしんで、こんな刺激のない人は嫌、とブチ切れていたら手にはできない今が、ここにある。
そりゃ色々と波乱もあったけれど、今は、足りない自分を鑑みて、こんな自分に愛想をつかさず寄り添ってくれる夫には、感謝しかありません。
足るを知る。
これが、わたしの年輪です。
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