mixiユーザー(id:946351)

2019年04月16日03:48

370 view

正体不明のエキゾチシズム

昨年の5月と9月の全米アルバムチャート1位から半年ちょっと…。
満を持してリリースされたBTSの新曲「Boy With Luv」。
とにかくメロディーが秀逸で、予想(期待)していた以上の出来ばえなので、改めてこのグループ(制作スタッフ)のポテンシャルの高さを感じます。

このグループには「コードを動かしたら殺される」という内規でもあるのか、この曲も、

  G → Bm → A → F#m

というコードパターンが一切動くことなく、上のメロディーだけが変化していく――というスタイル。

K-POPによくある“ループ物”と言ってしまえばそれまでなんですが、BTSのループ物(完全ループ)は、上に乗っているメロディーのクオリティが違う、ということを、改めて実感させられます。昨年の「Fake Love」もそうでしたが、2度進行、3度進行のみなので、「4度進行禁止」という内規もあるのかもしれないです。

メロディーは、イントロからして、どことなくエキゾチックで民謡風。しかし、具体的に中近東風とか沖縄風などと形容できるかというと、それらしき地域が思い当たらない……。正体不明のエキゾチシズム。イントロなど、気になるメロディーを、キーボードで確認してみましたが、音階自体は、ペンタトニック(5音音階)とかじゃなくて、Bマイナーのスケールを使ってるみたいですが……。

同じようなケースで有名なのは、坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」。
これも、どことなくエキゾチックなんだけど、具体的な地域が思い当たらないという、正体不明のエキゾチシズムを感じさせる作品。(ペンタトニックかどうかは未確認)
閑話休題。

最近は、新曲がリリースされないこともあって、他のK-POPに関心が移っていたのですが、この新曲を聴いて、改めてその凄さを感じました。


「Boy With Luv」 BTS(feat. Halsey)

ちなみに、MVは、ミュージカル映画『雨に唄えば』(1952年)を元ネタにしているようです。当然、アメリカのマーケットを意識したコンセプトなんだと思いますが、今どきの若い欧米人は『雨に唄えば』なんて知ってるのか、やや疑問です。まあ、1番人気と思われるテテ(V)のアップからスタートするところとかは、良くも悪くも手堅い感じですが。(^^;;

ラップの部分では、イカロスの翼で、太陽ではなく、ARMY(ファン)の元に飛んでいく、などと言ってるみたい。そういう健気なことが言えるのも、全米1位だからなんですが、深読みできそうな要素は、他にもたくさんありそう。

ビデオの末尾で、時計の秒針の音がして、メンバーの中でRMだけが笑わないで顔をしかめているのは、兵役が近いことを意味している……なんて解釈が、ネット上で飛び交っていますね。

アルバムからはもう1曲、「Make It Right」という曲のMVも公開されていますが、こちらは、マイルス・デイヴィスみたいな、ミュート・トランペットがフィーチャーされていて、これはこれでちょっと面白い……という感じ。(^^;;

いずれにしても、このエキゾチックなメロディーと、『雨に唄えば』オマージュのMVで、全米シングルチャートの上位を狙えるのか……、そんなことも気になります。

------------------------------------------------------------
BTS、新曲「Boy With Luv」MVが世界記録更新 BLACKPINKの記録を1週間で塗替え
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=137&from=diary&id=5581859

1 3

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する