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2019年02月28日01:46

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ドイツでのちょっとした笑い話(その2)

今回もドイツでちょっと面白かった話を紹介します。


2006年夏にドイツのベルリンに行った時のこと。ベルリン市南部にある小さなガストホフ(1階にレストランがある小さなホテル。あんまり旅行者向けのガイドブックには載っていない)のシングルルームをネットで事前に予約して、そこにタクシーで着いた。

ドイツのタクシーは日本よりも料金が高いから、あまり使いたくないのだが、確実に小さなホテルに着くには、これしか方法がないのだ。みなさんも海外に独りで行った時、確実にホテルに着くには、少々、値段が高くてもタクシーで行くことを勧める。電車、バスなどで行って、道に迷って右往左往するよりもマシだろう。


60才ぐらいのおばさんがフロントで応対してくれて、予約手続きが済んだ。まだ昼の2時ごろだったので、一度、ベルリン中心部に行こうと思い、
「あの、ベルリン中心部に行きたいと思うのですが、一番近いSバーン(東京の山手線のような電車)かUバーン(地下鉄)の駅を教えてくれませんか?」
と、おばさんに聞いた。
「一番近いSバーンの駅は、“ブッカケチャウゼー”といいます。ここから、1キロぐらいの距離です」
とおばさんは微笑みながら言った。
「えっ、“ブッカケチャウゼー”というのですか?」
と僕は聞き返した。当然、あまりにも変で下品な名前だと思ったからだ。おばさんは、
「そうです。“ブッカケチャウゼー”です」
とはっきりと言った。

「確かにドイツ語には、日本語にすると変な言葉や発音がたくさんあるが、いくらなんでも、“ブッカケチャウゼー”はあり得ないのでは」
と僕はとっても困惑しながら思った。あまりにも変な名前で、僕のヒアリング能力にもちょっと自信がなかったので、
「すみませんが、紙に書いてくれませんか?」
とおばさんに頼んだ。おばさんが書いてくれた駅名のつづりを読むと、
[Buckower Chaussee](ブッコヴァー ヒャウスゼー)
と書いてあった。“ブッコヴァー通り“という意味になる。

「そうか、だから、“ブッカケチャウゼー”というふうに聞こえたのか」
と、苦笑いして思ったのだった。それから、おばさんに礼を言って、笑いをこらえながら荷物を抱えて自分の部屋へと行った。

ドイツ鉄道(DB)では車内アナウンスはあまり多くないのだが、[Der Naechste Bahnhof, Bokower Chaussee](次はブッコヴァー ヒャウスゼーです)というアナウンスはしていた。(笑)でも、「ブッコヴァー ヒャウスゼーです。お出口は右側です。どちら様もお忘れ物のないようにお降りください」、「発車します。閉まるドアにご注意ください」というようなアナウンスは一切ない。

ベルリンのSバーンでびっくりしたのはSバーン(山手線みたいな通勤型電車)車内に、「スリに注意」と英語と日本語で書いてあったことだ。ベルリン出身のドイツ人にこれについて質問をしたら、「日本人観光客は大金を持ち歩いてベルリンでブランド物の高額な商品を買うので、ベルリンのスリもそれをよく知っていて、日本人を狙って大金を掏ることが多い。だから、特に日本語でそういう注意書きが車内に書いてある」ということだった。日本人の「平和ボケ」が、ここでも国際的な恥になっている。(苦笑)


余談だが、その日は気温が30度以上あったので、おばさんは年甲斐も無く、ものすごく肌を露出したブラウスにミニスカートを穿いていた。
「いくら暑い日とはいえ、僕のおかんがこんな服を着ていたら本当に嫌だな」
と思ったのだった。女性は40才を過ぎると、一部の美人を除くと、急に冷たく扱われるから可哀相だと思う。(苦笑)


写真はベルリン中央駅。2006年にドイツで開かれたサッカーワールドカップのために、新築された。ブッコヴァーヒャウスゼーまでは、ここから南方面行きのSバーンで1時間くらいかかる。
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