ガンダムの完全新作とあれば見に行かざるを得ない。
というわけでネタバレ込みでざっくり感想。
宇宙世紀ガンダムではニュータイプという概念と感応というオカルト要素はあったもののあくまで想いの力みたいなサポート的副次的な扱いに止めていた。
それをユニコーンでは動力源のない盾が宙を飛び交い、ラストではサイコフレームが膨張、露出し機体外観を変貌させるまでに至った。
物語的に後日譚にあたり延長線上に位置するナラティブでは当然のようにその逸脱がエスカレートしまくる。
別にガンダムにおけるオカルトやトンデモ要素を全否定するつもりはないんだけど(劇場版00とか好きだし)
ここまでやっちゃうと後に続く物語(F91やV)との整合性に大きな歪みが出かねないなぁ、と。
現にナラティブ上映後トレーラーが流れた閃ハサもアニメ化にあたって原作小説を大幅に変えてきかねない。
生命と魂みたいな壮大なテーマやったあとに、テロリストになって反乱起こして捕まって処刑されるだけの話やってもね……
と、スタッフの意識が高まりすぎて変にスピリチュアルな内容に改変してくる可能性も。
設定的にはミノクラで飛行してるだけのはずなのに、特報映像で羽ばたくみたいに動いていたペーネロペーに一抹の不安を感じたよ。
正直フェネクスはナラティブという作品の中で破壊しておくべきだった。
ラフレシアやエンジェルハイロゥといった強大な脅威が出現した際に抑止のために出てこなきゃおかしいし
出てこないとフェネクス(の中の人)に大した問題じゃないと判断されたショボい案件みたいになっちゃう。
まあラフレシアもエンジェル・ハイロゥも最終目的が人類管理ならフェネクスさんスルーの可能性あるけど(笑)
とまぁ文句や不満ばかり書いてるけど作品としてのナラティブは面白かったし楽しめたよ。
主軸となる主役三人の関係性はちゃんと人間ドラマしてたし、MS戦も迫力があった。
惜しむらくは最初かなりのイカレっぷりで登場したゾルたんが完全にかませ犬の小物だったこと。
ガンダム名物性格破綻キャラとして期待したのに蓋を開けてみれば残念な薄さ。
まるでゾルたんあっかり〜んだよ。わぁいうすしお大好きって言いそう。
というかネオジオンの連中が馬鹿すぎる。
なんの調教も制御もしないままあんなやつにネオジオング与えたら面倒なことになるに決まってるだろ。
美人指揮官は有能だけどゾルたんをまったく制御できてなかったし、一番聞かれたらまずいことを筒抜けにしちゃって射殺されるし。
ゾルたんはネオジオンゆとり教育の弊害によって産み出された被害者だな。
本来ならあんな位置でエース機与えられていい人間じゃない。
全部ネオジオンのせい。
あとはバナージがわりとあっさり正体明かしたのに驚いた。
ガランシェールから発進する黒いシルヴァ・バレトに乗る謎のパイロット(ヘルメットのバイザー反射で中見えない)
いったい誰ナージさんなんだ!?
を通すと思ったらあっさり顔出しするし。
しかしこのシルヴァ・バレトかっこよすぎ。
ガンダムUC主人公補正かかりまくりで作劇から作画までメチャクチャ力入っとるのが刹那フラッグと同じ。
バレトの製作経緯から新造ではなくガエルちゃん機の改修かな?
だとしたらバレトリペアなわけでなおさら熱い。
デルプラさん同様ビームマグナムを撃つと反動で腕ぶっ壊れるけど、ドーベン系譜のインコム腕だから換装余裕でした^^
こんなんプレバンで出たら買ってまうやん(泣)てか出せ。
機体もさることながらバナージ本人の無敵感もハンパなかった。
人間やめかけたけどリディの叫びでなんとか踏みとどまったらしく外見的には変化は見られないし
喋ってるかんじ性格や人格にも変異は見られないけど醸し出される無敵感は
ラプラス事変を乗り越えての人間的成長以外に一時的にとはいえサイコフレーム結晶化に曝された影響があるのかも。
てかフェネクスもだけどこのスーパーバナージどうすんの?
ヨナもだけど25年後も普通に存命の年齢だし、こういう人材がいたら連邦衰退に歯止めかけられちゃいそうで困る。
ネクストアムロになりかねなかったハサウェイが反乱の後に死を迎え次代のアイコンとなりえた人材を喪うことで
F91やV(ひいてはGセイバー)の連邦が求心力をなくした混迷の時代が訪れるというのに
空白の期間を作品化することでカリスマ候補が続々誕生してしまうという矛盾。
まぁ後年代作品との齟齬はユニコーン系サイコマシンが引き起こしたパラレルワールド扱いで通すことも可能だけどね。
その最高峰にターンエーさんがいてなんでもありだしね!
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