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2018年12月21日00:24

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最近観た映画まとめ

 秋頃に新作映画ラッシュ。、で人手不足もあって「お前映画観ろ」と仕事を振られる事が多くなったおかげで、普段観ないような映画もチラホラ観れてホクホクの日々。ただ、感想を書くのが追っつかなくて最近サボり気味だったので、最近良かったものをちょいちょいまとめてみる。

 もっとも、半分ぐらい公開終了してるんですけどね! もっと早く書けって話ですよ!


●サクらんぼの恋

 45歳の童貞ファミレス店長(コミュ症)が、ふとしたことから自分の好きなAV女優と知り合い、ぎこちなくもアプローチをかけるという世知辛い系ラブコメ。もっともコメディ要素は薄く、社会的弱者が寄り添うあうような儚い恋愛模様が描かれる。吉本製作や主演・宮川大輔というフィルターからは想像もつかないようなしんみり&シリアスでかなり驚いた。

 年の差恋愛は「恋は雨上がりのように」を彷彿とさせるが、あちらと違ってこっちは状況がより悲惨なのと、ローテンションの作風でどんよりした感じ。入口も狭さもあって一般受けは悪そうだが「好きな人がAV女優でも愛せますか?」というテーマに真摯に向き合ったドラマは一見の価値あり。締めのAVインタビューが泣けるんだまた…。


●ゴジラ 光を喰う者

 アニメゴジラ3部作のラスト。前作まであれこれやって勝てなかったゴジラにどうするよ? という所からスタート。人間のハイテク(エアバイクや戦車)異星人のハイテク(メカゴジラ)ときて、ラストはオカルト(に見える高度な科学研究)という凄まじい展開を見せる。

 ラスボスであるギドラは不気味でいいんだけど、結局正攻法でゴジラと戦ってないのと、途中の精神攻撃で会話劇がずっと続くのが好み分かれそうだが、それでも3部作のラストにふさわしい結末が描かれたのは良かった。というかラストの「これがやりたかっただけ」感もすごいけど、まあ1・2まで観たらここまで観て気持ち良くゴールしてほしいもんです。BD出たら一気見するのもアリ。


●メリークリスマス! ロンドンに奇跡を起こした男

 外国人が大好きな「クリスマスキャロル」の創作秘話にスポットライトをあてたドラマ。スランプ続きの作家がなけなしの投資とイメージ活動に没頭し、自身の半生や生活を顧みつつクリスマスの物語を書き上げるクリエイターのストーリー。日本人がピンとこないような「クリスマスは今までパッとしないイベントだった」という点を丁寧に解説してあるのがポイント。あと作者が「オリバーツイスト」と一緒というのも初耳学。

 また「キャラクターが作者の手を離れて暴走する」という作家あるあるを可視化した話で、物語の主人公・スクルージおじさん(金の亡者の老人)をはじめ、登場人物全員が作者の目の前だけに出てきて、作者とやり取りをするパートが本当に面白いし、スクルージの人格設定で悩む作者の苦悩と葛藤は共感できる。マンガにせよ小説にせよ、何かしら創作の経験がある人には深く刺さるドラマは必見。


●暁に祈れ

 キックボクサーがタイの刑務所に入れられ、囚人同士のリンチや薬物依存と戦いつつも、ムエタイジムに入門し己を変えていく…というストーリー。同名の自伝小説がモデルで主人公も実在する人だそうで、話の生々しさ、特に男囚による逃げ場のない閉鎖的な
空間の息苦しさと恐怖がすごい。「タイ語はわかんねえよ」という主人公の台詞通り、大半のタイ語は字幕すら付かず罵詈雑言としてずっとスクリーンに垂れ流すという演出もすごい。

 また、ムエタイの試合も壮絶。殴り合いのボクシングにつかみ合いのレスリングを組み合わせたような激しいもので、重い打撃音と流血と汗、そして止まない民族音楽を背にぐらぐら揺れるカメラが観ている人間に疲労感と高揚感を与えてくれる。全編薄暗い熱気に
包まれた怪作。


●来る

 年末の邦画ホラー。新婚にして子宝にも恵まれた一児のパパが、仕事に育児に充実した日々を送るが、ある日身辺に怪奇現象が起こり始めて…というもの。恐れるべき何かが明かされないまま「来る」という事だけ強調し、怪異を恐れるあまりじょじょに破壊されていく平穏な日常を描く。

 ホラー系が苦手なのと、そもそもホラーをあんまり観た事がなかったのでかなり身構えたが、個人的にはそこまで怖くはなかったものの、予想もできないシナリオ展開が純粋に面白く、最後まで引き付けられた。個人的にはネット社会における「毒親」(ブログやSNSで育児をアピールしてるが、その実態は…)というのがクローズアップされてて、こういう話も現代に合わせてアップデートされてるんだなあとしみじみ。

 あと、敵の正体こそ名言はされないが、きちんと対決の姿勢は見せていて、クライマックスの「全国から霊媒師大集合! 鎮魂大決戦!」というシチュエーションだけでご飯3杯は余裕でした。一見インチキ霊媒師に見えて、その実は本物の霊能力者という柴田理恵が超カッコいいぞ。

 ホラー要素は虫と血みどろ(後半やり過ぎてスプラトゥーンみたいになる)系なので、それらが大丈夫そうであれば素直にエンタメ作品としてオススメです。
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