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2018年11月17日18:39

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X'masには芹鍋(狩猟の話)

風邪気味である。
先日の仕事現場が寒すぎた。
咳もくしゃみも洟も。出るモノは全部出る。

そんな状態で帰宅した俺に、彼女は曰く、
クリスマスには芹鍋が食べたい、と。
うん?
まぁ良いのだ。お互いクリスチャンでもないし年間イベントの一つとして飲み食いする口実にして、何を食おうと最後にケーキでも出せば。
さりとて、秋でも採れる野芹だが流石に12月に採れるような土地ではないが?

芹ならスーパーでも売っているよ、と。
でもね〜と続く。
お肉は鶏肉でも良いけど、やっぱり鴨が美味しいでしょ?と。
言外に、その鉄砲は何のためにあるの?と聞こえてしまう。
銃の所持申請の身辺調査で警察官と面談してもらった恩もある。
それ以前に、鴨肉とて売っているではないか、とは猟師たる自分からは口が裂けても言えたものではない。

お、おう…頑張ります…。

明けて本日。
朝から雨。風邪っぴきが出猟するコンディションではない。
昼間には別件で用事があることだし、午前中は休養して、洟すすりながら午後から出猟。
予報通りに午後から晴れた。

もはや、獲れなきゃそれでもいいか〜と言う段階ではない。
古の時代、男の甲斐性とは日々の糧を如何に獲るか?で決まったであろう。
それでなくとも現代社会にあっては立派な甲斐性無しを露呈する日々である。
来月のクリスマスに鴨を食卓に出せなければ、そりゃもう男としてどうよ?ってなもんである。

15日を過ぎ、全ての狩猟鳥獣が獲れる時期ではあるが、そんな事情で鴨を重点的に狙う。
日の入りは16時28分。
銃猟ができるのは3時間強。

溜池を巡ること3箇所目でチャンスは訪れた。
以前に半矢をやらかした場所である。
獲物も同じくカルガモ。
この時点で時刻は15時50分。
前回の二の轍は踏むまい。気持ちは急くが身を伏せて、一歩を進み、また伏せる。
ポンピングをして一歩を進んで、また伏せる。
目測30m。時刻は16時10分を回っていた。
ここまで大きくレティクルに鴨を捕らえたことは無かった。
カルガモの手前に枝が数本垂れているのが気になるが、避けて狙う隙間は十分にある。
装填した弾は10グレイン。
スコープは8グレインで30mゼロインなので、照準を上方へ修正。
横風が気になるが、8グレインよりは影響が少ないだろう。
前回よりも10m以上近く、弾も重い。
想定よりドロップし、横に流されて羽根当たっても、きっと抜けるはず。

クリスマスには鴨の芹鍋を。アーメン。

撃った。
10グレインの弾は。
想定よりドロップし、横に流されて、手前の枝を弾いて明後日の方向へ。
ビキッ!とか枝の弾ぜる音と、カルガモ達が発つ喧騒。
フォト

16時13分。
戻ってくるのを待ったところでタイムアップである。
分かっちゃいるけど煙草を燻らせながら静寂の戻った水面を眺める。

こんなチャンス、あと何回あるだろう?
あと約1ヶ月。
果たして、クリスマスの芹鍋に鴨肉は入るや、否や。
男の甲斐性や如何に。









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