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2018年12月21日19:44

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43 詩・短編を書いてみた (第1860回)

短編・詩を書いてみました(^_^)
素人が書いたので
気に入っていただけるか分かりませんが
一生懸命に書いてみました
だいたい1000字以内なので暇なときにでも読んで
楽しんで頂けると幸いです(^_^)b


43「夜道」
■■■■■■■
〔あらすじ〕
たった一人
暗い夜道を見たとき妙に身体が震えて
歩くことを躊躇したのを覚えている………
■■■■■■■■

その日は近所の高台にある神社で
祭りが開催されていた
それはとても華やかで人々の心を踊らせてくれる
僕もその一人
心ゆくまで楽しむことができた

気がつけば夜も深くなっていた

帰らないとなぁ…。

僕はその祭りの光を背中に向けながら鳥居をくぐる
すると
灯籠の明かりで僅かに足下を照らされた長い階段があった
その階段は町へ降りる為のモノ
しかし
その灯籠の光が生み出す影が
まるで住むべき世界を別けているかのように見えてしまい
同時に
その影に触れてしまえば
自分の存在までもが消えてしまうのではないかと錯覚してしまう

踏み出そうとした足が少し震えた

この帰り道は木の数も石の数も転んだ回数も頭に入っているくらいの道
だから実際には
存在が消えるなんて有り得ないと分かっている
でも
そんな錯覚が頭の中にしがみついている

私は震える足を自分の力で抑えて数段だけ
階段を降りる
すると
祭り囃子が少し小さくなり
反対に無の音が大きくなる
その時に思った

あの影は光だけではなく音までも奪ってしまうのだろうか…。

そう感じた時
自分が立っている段の2つ下に黒猫がいるのに気づいた
猫も私に気づく
その猫は私の所にまで登ってきて
その懸命に登る姿には強い意思を感じて愛しくなってしまった

猫は私の足下に来ると自分の身体を擦り付ける
これはマーキングに近い行為だと思うが
感じ方を変えれば
もしかしたら
これから闇の中へ進む私に向けたエールで
闇の中で迷ったときにこの擦り付けた臭いが私を入り口へ戻す為なのかもしれない

そう思うと
黒猫は不吉の予兆なんて言われているが
今の私にはとても心強く感じる

猫の励ましに支えられて
また幾つか降りると
祭り囃子は聞こえなくなった

さて
これから闇の中に入るが
私の存在が消えないことを祈ろう

今の私に出来ることはそれだけだ…



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