一帯一路は「拒否」、AIIBは「歓迎」 インド「バランス外交」でしたたかに利益狙う
2018.6.26 22:04
インドは、中国が推進する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」への参加を一貫して拒絶しつつ、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の融資は歓迎している。「未熟なインフラを開発する」という命題のもと、バランス外交を展開して、したたかに資金を引き出したい意向だ。(ムンバイ 森浩)
■熱烈な賛辞
「AIIBによるインフラ投資は、何十億という人々の生活に好影響を与えるだろう」
モディ首相は26日の演説でAIIBをこう称賛。「世界が成長するエンジン」とも持ち上げ、AIIBの金立群総裁は満足げな表情を浮かべた。
この熱烈な賛辞は一帯一路には、ついぞなかったものだ。領土問題で冷え込んだ中印関係は、4月に行われた非公式の中印首脳会談を経て“雪解け”ムードも漂ったが、今月上旬に開かれた上海協力機構(SCO)首脳会議では参加国で唯一、一帯一路に支持を表明しなかった。
中国は、一帯一路関連プロジェクトを通じて、インドの宿敵パキスタンを支援。インド洋諸国への影響力強化も顕著だ。「基本的に一帯一路はインドと相いれないだろう」と、ラジブガンジー大学のサウラブ・サルマ准教授(政治学)は解説する。
■拒否反応も
一方で、未熟なインフラはインドの頭痛の種であり続けている。インド財務省は整備のために今後10年間で計4兆5千億ドル(約492兆円)の資金が必要と見積もる。87の参加国があり、欧州の人材も幹部に入るAIIBは一帯一路に加わるより、ハードルが低い。ゴヤル財務相は「インフラ整備は不可欠であり、あらゆる機関の協力を仰いで進めていかなくてはならない」と強調する。
実際、インドは日米が主導するアジア開発銀行(ADB)からも、向こう5年間で計200億ドル(約2兆2千億円)を受け取る見通しだ。AIIBとADB双方から最大限融資を引き出したい意向が見える。
AIIB側も思惑がある。インドとの連携が深まり、インドが第2位の出資を続けることで、「中国の金融機関」という印象が薄まるとの計算が働く。「中国支配」を懸念して日米が加盟を見送る中、今回の総会をインドで開催した狙いもそこにある。
ただ、一帯一路とAIIBで分かれるインドの対中姿勢については、総会の記者会見でもたびたび質問に上がり、インド政府幹部はそのたびに釈明に追われた。サルマ氏は「インドはバランスを取って支援を引き出したい意向があるが、過度の中国接近には国内に拒否反応もある」と指摘。モディ氏には絶妙な外交手腕が要求されることになりそうだ。
https://www.sankei.com/world/news/180626/wor1806260041-n1.html
一帯一路に協力した中南米やアフリカ、インド周辺諸国は借金漬けになり支那に鉄道や港湾を差し出しています。
一帯一路は支那主導で支那だけが特をするシステムです。
未だに一帯一路を礼賛してるバカが居るとは思えませんけどね^^;
>AIIBとADB双方から最大限融資を引き出したい意向が見える。
北朝鮮のように核を保有し、韓国のように日米支間でバランス外交を取ろうとしているインドですが、成果は上がってます。
朝鮮半島とえらい違いですw
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