誰も来ない練習… 無理があるBのコード… ギターが続かない理由
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世界で最も普及した楽器と言えば、それはもうギターですね。
かつてベートーベンが「一人のオーケストラ」と評したほど、
この楽器はソロ演奏でも、グループ演奏でも汎用性が広いのです。
それもガットギター、フォークギター、エレキギターなど、
種類も豊富で、いろいろな場面で使えることも人気の一因。
若い頃、ギターを手にした人も多いことでしょう。
ガットギターから入った人は猫も杓子も、
イェペスの「禁じられた遊び」から始めたのではないでしょうか。
フォークギターから入った人は、
アメリカン・フォークソングやC&Wをコピーしたことでしょう。
僕も1964年、高校3年生のときに京阪森小路のバプテスト教会で
当時無名だった高石ともやさんに出逢ったことがきっかけで、
フォークギターを弾き始めました。
毎週月曜日に教会に通い、彼に基本コード、C、F、G7を習いました。
CとG7はなんとかこなせても、Fは難敵でした。
それもグリップハンド方式を覚えたら簡単にクリアできました。
次の強敵はBbで、なかなかリズムに合わせて素早く抑えられません。
いちばんの強敵はEbでした。
これは今でも手に負えないから、D#で胡麻化しています。
だから4弦5弦は弾けません。
僕がギターを始めた動機は、他の大多数の男どもと同様、不純なものでした。
ズバリ「女の子にモテたいから」という動機で、一応それは達成しました。
来る日も来る日もスリーフィンガーピッキングを練習して、
PPMのDon't Think Twice, It's All Rightを教室で歌い、
大勢の喝さいを浴び、「オマエ、すごいなぁ」
と言われることは、確かにエクスタシーでした。
しかしフォークソングを追及していくうちに、
「かっこいい」ことよりも、もっと大きな情熱に支配されて行きました。
それはウッディ・ガースリーの存在を知り、
ピート・シーガー、ボブ・ディランの哲学に出逢い、
歌には途轍もない力が存在する事実を知ったことでした。
しかし、そんなことよりも不思議でならないのは、
僕と同世代で、あれだけウジャウジャいたフォーク小僧たちが、
中高年になって殆ど絶滅してしまったことです。
今も押し入れの隅っこに眠っているギターを手に取れば、
誰でも、若いころ血を滾らせた「あの記憶」が蘇ってくるでしょうに、
青春時代の情熱がムラムラと湧いてこないのでしょうか?
そんなにも簡単に「あの特有の熱気」を忘れてしまえるものでしょうか?
「あの熱気」
そうです、あの熱気を浴びて呼吸して育った僕たちは
それこそ真剣に、「歌の力で世の中を変えられる」
って信じていたフォーク第一世代だったのです。
そんな彼等は、いったいどこへ消えてしまったのでしょうかねぇ。
大多数の彼らにとって
「フォークソング」なんて所詮ファッションだったのでしょうか?
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