18941129　NO2387　李容鎬、尹甲炳の二名に罪となるに十分な証拠がないようである

18941129　NO2387　李容鎬、尹甲炳の二名に罪となるに十分な証拠がないようである
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駐韓日本公使館記錄 5巻 一. 李允用召喚件 及 東学党に関する 件 付巡査派遣 (8) [議政府で有する李容鎬などに関する罪証提示 要請]
文書題目 (8) [議政府で有する李容鎬などに関する罪証提示 要請]
文書番号 第二六二号
発信日 我十一月二十九日 ( 1894年 11月 29日 )
発信者 伯爵 井上馨
受信者

(8) [議政府で有する李容鎬などに関する罪証提示 要請]
第二六二号
敬啓者案査前校理李容鎬前参軍尹甲炳二人以仮托上旨煽動民心一事准經慶尚道聞慶府駐在我兵站官所報聞慶府使探情卽請
貴大臣査拿該二名目下與我領事會訊在案第以該二名所供則似無罪証可憑更飭聞慶兵站官轉詢該府使去後旋據電覆為関李容鎬之事大邱監司奉有議政府電文轉飭該府使査辦云云除將覆電照譯移閱外査 議政府既有電飭解案則其可憑罪証亦應有之務望
貴大臣轉致議政府彙將所有証拠悉示我領事以備査考
是為切盼耑此順頌
日祉
伯爵 井上馨 頓
我十一月二十九日





（＊私訳）
(8) [議政府で有する李容鎬などに関する罪証提示 要請]

第262号
拝啓。この案を調査してみると、前校理・李容鎬, 前参軍・尹甲炳の二名が国王の命を仮託（＊口実に）して民心を扇動したことに対しては、慶尚道聞慶（ムンギョン）府に駐在する我が兵站官から報告を受けているが、聞慶府使にその状況を調査して即時に貴大臣にこれら二名を逮捕し調査するよう要請したわけだが、今我が領事とともに立ち会い審問に必要な事項を経た後この二名の陳述を聞いてみると、罪となるに十分な証拠がないようである。
ここで聞慶兵站官にその府使に問議させ、せんだっての答電において李容鎬事件を調査するために大邱監査が議政府からの電文要請を受けてこれをもう一度府使に指示し直接処理云々をしたのだが、別途で電報回答書を翻訳し外館（＊不明）に書面で通報し議政府で調べてみたが、電報指示を通してこの案件が既に解決されたと思われる。
なおさらにこれを立証できることがあるならば、貴大臣がもう一度議政府に書面を送り、集めてある証拠を全て我が領事に提示していただき、この調査の参考とさせていただくようお願いする。日々のお幸せを祈ります。

1894年 11月 29日
伯爵 井上馨 頓（＊発信）