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2018年04月16日20:34

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【要望書】京都御所・仙洞御所・桂離宮・修学院離宮に関して

京都御所・仙洞御所・桂離宮・修学院離宮の参観を、従来の人数制限・団体行動式から、自由入場・自由行動式(京都御所では既に「通年公開」と称して実施済)とするとともに、入場料を徴収して“収益化”してしまおうという施策が政府部内で検討されています。

京都御所・仙洞御所・桂離宮・修学院離宮は、単なる観光地や文化財ではなく、宮内庁が管理する現役の「皇宮」であって、皇宮にふさわしい尊厳と安全の確保が何よりも重要です。また文化財(宮内庁所管の皇宮であるため、文化庁所管の法的「文化財」には指定されていませんが)的価値の保護という観点からも、自由入場・自由行動式参観の導入は施設の劣化を加速し、庭園の苔の踏み荒らしや各種イタズラの危険、また警備を強化するならするで無粋な監視カメラが多数配置されることによる景観破壊等、わずかばかりの入場料収入などには到底代え難い取り返しのつかない損失をもたらすものと思われます。この件について、下記の要望書を各方面に送付しております。

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  京都御所・仙洞御所・桂離宮・修学院離宮に関する要望書

  平成三十年四月 日

 皇室用財産である京都御所・仙洞御所・桂離宮・修学院離宮について、先年の自由民主党行政改革推進本部の提言を受け、公開の拡大による観光資源化や、入場を有料化して修繕費に充てるといった施策が検討されているものと聞き及んでおりますが、これら施設の管理については、次に挙げる各点に留意することが必要と思料します。

●これら施設は「皇宮」であって、単なる文化遺産や観光地ではありません。皇宮としての尊厳保持を最優先しなければなりません。
●先の大戦後、占領軍当局の威圧により旧来の皇室財産が国有化の已む無きに至った経緯を踏まえ、政府は皇室用財産を皇室からの「預かり物」と考え、現状維持を主眼としてその管理にあたらねばなりません。
●参観方式を従来の人数制限・案内付き団体行動式から、自由入場(人数無制限)・自由行動式に変更することは、施設の劣化を早めかねません。特に庭園内の狭隘な参観路が主体の施設(仙洞御所・桂離宮・修学院離宮)では、苔の踏み荒らし等による環境・景観の破壊を防ぎ得ません。
●自由入場(人数無制限)・自由行動式の参観方式導入は、イタズラやテロの危険を高めます。かといって、警備強化のために監視カメラ等を新設・増設すれば、現存の良好な景観が損なわれます。
●皇室用財産に対し入場料徴収による「自活」を要求する発想は、「皇室は税金の無駄遣い」などという不敬思想と同根のもので、許されません。
●皇室施設の入場有料化は、有体にいえば「皇室が国民から入場料を徴収する」ということであって、皇室の尊厳を毀損し、皇室と国民との関係に誤解を生ぜしめます。皇居一般参賀で入場料を徴収するなどということが絶対にあってはならないのと同様です。

 つきましては、京都御所・仙洞御所・桂離宮・修学院離宮について下記の通り要望致します。

  記

1.参観は従来通りの人数制限・案内付き団体行動式に限ること。京都御所で既に実施されている通年公開は中止し、旧に復すること。
2.参観は無料での実施を継続すること。
3.修繕は宮内庁の当該予算を増額し対応すること。必要に応じ、予算のみでなく人員も増やすこと。
4.今後とも宮内庁のみによる管理を貫徹し、文化庁等は関与しないこと。

  以上
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