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2018年03月24日08:11

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『羊たちの沈黙』をあっさりと超えて。

■死にたがりの現代人へ 『アンナチュラル』が遺した“生きる”ということ
(リアルサウンド - 03月24日 06:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=169&from=diary&id=5040307
このドラマから道徳や生きるモラルを学ぼうとする?というか現代人は死にたがっている、とはいえないだろう?(笑)

私が思うこのドラマの特質は、この何十年サスペンスやホラーの原点として君臨した『羊たちの沈黙』をあっさりと超えていったことだと思う。どういう意味か?

『羊たちの沈黙』でたちまちブームになったのは猟奇殺人者、犯罪者のトラウマ探しであった。こういう過酷な環境に生まれて育ったから、あるいはこんなにも残酷な毒親に育てられたから、こんな大それた事件を起こした、というやつである。このトラウマ探しは、最近では恋愛ドラマにまで影響を及ぼして、今期でいうのなら、あのワーストドラマ『きみすみ』なんていう奇怪なドラマまで生むことになった。

しかし、この『アンナチュラル』、ヒロインにもカホコな、じゃなく過酷な過去はあるし、周囲のスタッフにもそういう過去はある、しかしそのことをイイワケにして生きているわけではない。それは最終回の、法廷での連続殺人の容疑者へのヒロインのセリフにも表現されている。トラウマ、精神的外傷の重い、軽いはあっても、多くの人たちはなんとかその痛みと対峙して生きているのだ、という力強いメッセージがこのドラマのキモであり、脚本家・野木亜紀子さんのいまの日本への思いではなかったか?

志が高いか低いか?たとえ失敗してもいまの日本に戦いを挑んでいるのか?それが私がドラマを評価する基準のひとつだが、このドラマ、他にはない志の高さがあったと思う。
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