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2018年02月14日23:32

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「男はつらいよ」。

昔から特に好きでは無かったが・・・と言うより反発心すら有った。

小さい頃の俺にとっては退屈でしか無かったのだ。
ロボットも出てこないしミサイルも飛ばない。
第一、恋愛沙汰に興味が無かった。
(まぁ・・・・恋愛映画かと言うとまたどうかと思うんだが。)

あと、何と言うかこお・・・・・

「寅さんの良さが分からないなんて日本人じゃない!」

みたいな空気が有るような気がして

「ふざけんじゃない!」

みたいな感じが反発心に繋がっていた。

小さい頃で寅さんで唯一面白いと感じたのは確か
「寅さんと殿様」とか言うタイトルのやつで、
嵐寛寿郎さんがゲストだった。
その当時はそのお爺さんが往年の大スターだとは全く知らなかった。

「何だかスローモーな老人がいるな」

くらいな物であったが、何か良かった。

月日も経ち。

最近見返してみると・・・・・・・・・・・・・・・・・・



渥美清さんって本当に凄い役者だったんだなぁと思い知らされた。



あんな演技、素晴らしいとしか言いようがない。
「ひょうきん族」「ドリフ」などと通過していたクソガキからしたら
「男はつらいよ」作品中のギャグなどはぬるくて見ていられなかったのであるが、
(ウンコもタライも落ちてこないし。)
今見るととても良い。

何が良いって芸を感じる。

タタタタタ・・・・!と来るものじゃなくて、
タンタンタンタンタン・・・と来て、
「こちらの理解できる速度」から一歩も早すぎず「ちょうど良い」
情報量でこぼれない感じが凄い。

今は、詰め込むだけ詰め込むから情報量で言うと格段に少ないんだけども、
とは言え、1回シーンを見ると何回も何回も

「今の間、凄くなかった?」

と、巻き戻してしまう芸が有る。
そういう意味では情報量の多さは引けを取らないかも知れない。
再見が効くのだ。落語に近いかも知れない。
物凄く研ぎ澄まされたものを感じる。

「ここはこういう所を狙ってこうしてます。」

と言う計算をち密に重ねている感じを、あまり見る側に気にさせない
サラリとやっている所が凄く良い。
カメラワークは特筆するところまで見て無いんでオーソドックスな感じから
外れていない感じ。
舞台を見ている感覚に近い。

ただ、「映画の時代だったんだなぁ」と感じるのはカメラの引き具合で、
大スクリーンで見る事前提に撮られているから、全体的に遠くにいる感じだ。

時間が出来たらたくさん観てみるか。

ちなみに日本最長シリーズと言う事であるが、異論も存在する。

上記した「寅さんと殿様」のゲスト嵐寛寿郎さんの主演シリーズ
ご存じ「鞍馬天狗」シリーズ、

あれ、一説には寅さんシリーズを超えていると言う話しが有るのだ。
と言うのは、昔は、例えば「鞍馬天狗」とか有ったらサブタイトルが続いてて、

「鞍馬天狗 怒涛編」

みたいな感じで、実は3部作でしたと言う様な事が往々にしてあったからなのだ。
嵐寛寿郎さん自身がとあるドラマの作中で、
嵐寛寿郎さんが嵐寛寿郎自信を演じる作品だったのであるが、
その作中で

「わても天狗を60本ほどやりましたけどな・・・・」

と、話していた。
本当であればギネス物であろう。

当時は映画がテレビ代わりだったことを考えなければいけない。



くしくも最長シリーズを続けた二人が共演していたのでございました。\(^o^)/



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