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2018年02月01日15:26

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月が綺麗ですね

2月1日(火)晴れ
初めて勤めた会社は情報処理をする会社で、同僚の女の子は、同じ歳で同じ名前の子だった。
nちゃん、n美ちゃんと呼び合い仲良くなった。
ついでに総務のゆかりちゃんも同い年だったので、よく3人で遊んだ。
ワタクシはその会社を一年で辞めたが、時折会っては近況報告し合っていた。
n美ちゃんは当時、その会社の人と付き合っていた。
10歳ほど年上の、優しいだけが取り柄のような(・・・酷い言いようだ)人だった。
今思えば、優しいというのは人間にとって一番大事なことなのだが、ハタチやそこらではわからなかったのだ、ワタクシも、n美ちゃんも。
親にあわせて欲しいと彼が言っても、やんわりはぐらかしていた。
n美ちゃんがこっそりワタクシに言うには、「彼、高卒だから、きっと親は認めないと思うんだよね〜」
そんなことを言い訳にするには、n美ちゃん自身高卒なのにな〜と少し違和感はあったものの、
バブルの弾ける少し前の頃だ。
女子が高飛車でも文句は言えないのだ。
結局二人は別れた。
時はだいぶ流れて・・・n美ちゃんは3つほど年下の銀行マンとおつきあいしていた。
年下とはいえ、大卒だし、銀行マンだし、もう何年も付き合ってるし、さすがのお父様でもオッケー出すだろ。
それより何より、もうn美ちゃんも30だし!と思っていた。
トントントンと親と会う話になったが、またもお父様から「彼のことは諦めてもらえるか?」
レストランでお食事をしたらしいのだが、その時、初めて会ったときに彼が、コートを着たまま挨拶したのがお父上の逆鱗に触れたらしい。
n、意味わからず。
「え?え?え?彼ったらコート着たままお食事したの?(それは確かにマヅいかも)」
n美ちゃん「違うのよ。レストランの外で初めて会った時、コート着たまま『初めまして』って言ったのよ。」
え〜っ!それってダメなの?外でしょ?まだレストランの外でしょ?
お父さんっ子だったn美ちゃんは、お父さんの言うことを聞いて、彼とはさよならした。
ワタクシは愕然とした。
その頃、ワタクシは、夫が浮気して家を出て行き、乳飲み子の娘を抱えて途方に暮れていた時期だったが、
それでも、もし、自分の結婚を親に止められたりしても突っ走ってただろうと思うし、
自分の選んだ道だから、反省はしても後悔はしないわと思っていた。
逆にもし、当時は好きで好きでたまらなかった前夫との結婚を親が反対して
(いま振り返ると、前夫は高卒だし、片親だし、その母親は酒乱でそのせいで肝硬変で、たくさんいる兄弟姉妹たちも色々問題アリで、反対要因なら山ほどあった)
結婚できなかったとしたら、きっと後悔して、一生ズルズル引きずっていたと思う。
そう考えると、娘の目を信じて結婚を許した我が親の度量の大きさには感謝し感嘆する。
ま、この娘の目が節穴だったわけですけどね。

それからまただいぶ時が流れて、n美ちゃんも結婚した。
ワタクシが東京に引っ越すことになった時、久しぶりに3人で会った。
厳選に厳選を重ねた人なら、さぞや幸せだろうと思いきや、縦のものを横にしない人で何もかもn美ちゃんがやってるって話で、
新婚なのに幸せそうじゃなくてびっくりした。
結婚二十年目が近いゆかりちゃんの方がよっぽど幸せそうだわと思った。
ゆかりちゃんも同じ会社の人と結婚してたので、ワタクシもよく知ってる人なのだが、これまた優しいを絵に描いたような大男で
喧嘩しても(ゆかりちゃんが一方的に怒ってるだけ)職場から「お姫様、ご機嫌は治った?」ってメールくれるような人。
離婚だ再婚だとジタバタしてるワタクシや、今から育児戦争突入というn美ちゃんと違い「冬ソナにハマってるのよぉ〜あれ?知らない?」とおっとり笑う彼女を見て、幸せそうだな〜と思ったのを覚えている。

今、「アンナチュラル」を見始めているのだが、その中で、石原さとみ演じる法医解剖医ミコトが付き合ってる人を母親(薬師丸ひろ子)に会わせたいと言った時
母親が一も二もなく喜び、娘の選んだ人を信じていた。(←あっけなく破談になったが)
これが普通だとワタクシは思っている。
ワタクシが、親として、娘の結婚、あるいは恋愛に望むことといえば、不倫じゃないこと、生活基盤がしっかりしている人、暴力を振るわない人。
これが底辺にあって、そこから、人格(基本、ご機嫌な人がよろし)とか、まぁちょっとお酒呑めたらいいわね〜とか、娘より娘のことを好きでいてくれたら嬉しいとかその程度。
ものすご〜くハードルは低い、と自分では思っている。
いや、不倫がはびこるこの時代、不倫じゃない方が珍しいんですよってこともあるかもしれないが、
そこは20余年、この母と暮らしてきた娘なら、母がいかに不倫悪を唱えていたか誰より知ってるはず。
そして母は母で、娘の男の人を見る目を信じている。
そんなことを、「アンナチュラル」の一場面だけで考えた次第。
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