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2017年12月02日07:16

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続々・孤独の影

NHKの朝ドラ「わろてんか」であるがまたも話の展開に意外性があり面白くなってきた。
てんの実家の奉公人であった風太があろうことかてんたちの寄席に人材派遣している席主であり反目もしている寺ギンの腹心になってしまったのだ。風太の考えやいかに。そしてこの事実に驚くてんたちの次の一手は?ほんと、この朝ドラは話がダイナミックで面白いです。まだ観ていない方々、途中からでも是非。

もうひとつもドラマの話で恐縮だがフジテレビの「刑事ゆがみ」が期待以上に面白いので毎週楽しみに観ている。主演の浅忠さんはやっぱりどこかそこはかとなく面白い。
今週の話を昨日録画で観たのであるがけっこう辛辣な内容であり考えさせられた。
事件の犯人は元エリート銀行員で定年退職悠々自適の独身貴族の熟年男性であり、この男があろうことかオレオレ詐欺に加担しておりしまいには自分たちの悪事を知った女性を殺してしまうという物騒な話であった。

はてこの独身男性がなぜにオレオレ詐欺なんぞに手を染めたかというとその動機にあっけにとられた。孤独の寂しさを埋めるためと何でもいいから「仕事」がしたかったと言うのである。
銀行の仕事ひと筋でまい進してきた男性にとって定年とは自身にとって拠り所であった仕事を奪ってしまう過酷な事態であったというのだ。
また仕事一辺倒で来たために仕事以外の友人や仲間に恵まれずまた気の利いた趣味を持たないため永い一日を持て余す苦痛の日々でもあったりした。

ご存じの方も多いと思うがオレオレ詐欺は元締めやら受け子やら出し子やら分業制であり卑劣な悪事でありあがらチームワークを必要とするものだ。
故に元銀行員は奴らの勧誘に対してああ自分は必要とされる人間なんだと思いを強くしてしまいこの悪行に足を踏み入れたのである。そして悪事とはいえ仲間は仲間でありその存在が孤独を癒やしてくれるのでもあった。

う〜む。あながちドラマの絵空事だけとは思えなくなってしまい剣呑に感じた。
人にもよるが人生何がつらいかというと自身が必要とされなくなりひとり置いていかれる孤独もそのひとつであろうと思う。必要のないひと。NHKの名作ドラマのタイトルでも同じのがあった。

だがしかしその寂しさを紛らわしたいからといって詐欺挙句は殺人など犯していいはずはなく犯人は捕まり取り調べを受けたところ、刑務所に入れば誰かと一緒にいられるのでそれもまた良いかもしれないなどとほざいておりああこうなるともはや狂気だなと怖気を感じた。

だが振り返って我が身だ。最初の結婚に失敗して後孤独の寂しさ含んだ胸の穴をふさぐべく酒に走ったが家では飲まず外飲みばかりだったのは呑み仲間に頼って孤独を紛らわすためであった。まあそれは犯罪行為ではないにしろ多かれ少なかれ上記の犯罪独身貴族と変わりはない。当時は孤独がたまらなく苦痛だったのである。

では今はどうかというと愛する妻子がいるので孤独ではない。それでも日中独居になるが僕そういった独り身はけっこう得意であり録画テレビやら新聞読んだり本読んだり音楽聴いたりで案外ヒマを弄んだりしない。時折午睡もするし家内に内緒でオ○ニーもしたりするハート

結局ひとりになってもその寂しさというのは境遇やら状況やらの他に個人の資質で大きく違いが出るものだということだ。
以前稀代の名人古今亭志ん生師匠はこう言った。

「貧乏はするものじゃない、味わうものなんだ」

名言である。そしてあのインチキ歌歌いおじさんのなぎら健壱先輩はこうも言っていた。

「酒は飲むもんじゃない、たしなむものだ」

これまた名言であると思う。そうであれば孤独やヒマとて味わいたしなむくらいの余裕が人生には必要ということになるかと感じる。まあむずかしいかもしれないけどね。
そうして孤独を愛せるようになれば人として男として一人前になれることでしょうか。
一曲。



そういえばこちらの方の身元をさきほど確認いたしました。

フォト

俳優で仁科貴さんという。「刑事ゆがみ」にこの恰好で登場しておりゆがみ刑事の同僚デカの役だ。この人あの名わき役であった川谷拓三さんにそっくりだなあと思っていたらやはり実の息子さんであった。

確か若い頃はまだ存命中のお父さんのマネージャーを務めていた。また過日大麻と覚せい剤の所持での逮捕歴もあったりした。そういった経歴を経ていまやテレビドラマの脇役である。他にも多数出演の実績があるようだ。いや今まで気がつきませんでした。
亡きお父さんは好きな俳優さんでした。息子さんも応援したいと思います。
ちなみに同僚刑事の役名が「多々木挙男」とあった。あはははは、たたきあげ。このドラマ命名が適当でおもろいです。
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