mixiユーザー(id:34157963)

2017年11月24日00:22

68 view

『……なんでそんな、ばかなこと聞くの?』

鈴木大輔 先生が贈る新作は、死んだはずなのに存在し続ける少年と彼を蘇らせようとする
少女のひと夏を描く、雑誌『ダ・ヴィンチ』の連載小説に書き下ろしを加えた青春小説です。
(イラスト:白身魚 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/product/321706000420/


岐阜県八幡における夏の風物詩「郡上おどり」、そして“雪夜”の三回忌を迎える“大和”
は町中にプラチナブロンドの髪をもつ外人が多いことに気付く。それは死んでいる人だと、
そして彼も同じ髪をしていると指摘する“雪夜”の妹“凛虎”の顔は真剣そのもので──。

記憶も朧気で死んだ理由すら覚束ない“大和”。記憶を取り戻せば生き返ることができると
告げる“凛虎”の意味深長な発言の真意は気難しい彼女の性格から探れず、まずは思い出を
振り返るところから始める彼は、やがて“雪夜”の死にある疑念が持たれていると知ります。

“凛虎”の抱える秘密、“雪夜”が死んだ理由、すべてが繋がり、すべてが終わろうとする
その瞬間に“大和”が投げかけた怒りに“凛虎”が応えた様子が、表紙絵と見事に調和して
実にしっくり来ます。訪れる夏の奇跡とその行方もまた素敵で、印象深いものがありました。


0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する