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2017年11月13日19:53

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マルチロールファイター

太平洋戦争中のことなのですが
当時の日本軍は 爆撃機として作られていたわけでもないゼロ戦に爆弾を積んで
そのゼロ戦を 爆弾を積んでいないゼロ戦が護衛していく
と言うようなことを よくやっていました

なんでかと言うと
敵機と遭遇して 空中戦になってしまったら
空中戦用に作られていない当時の爆撃機や攻撃機では 到底生きて帰ってこれないけど
ゼロ戦だったら 爆弾を落としてしまって身軽になれば
空中戦もできるし それなりに生きて帰ってこれる目算もあったからです

これを見ていたアメリカ人は 
「ひょっとしたら 同じ機体で 全部ができたら ものすごく便利ちゃうん♪」
と思うようになりました

反跳爆撃などまで説明しようと思ったら アホほどの長文になってしまいますので
そこらへんをドドドと割愛して

ついにアメリカは
同じ機体で 偵察も戦闘も爆撃もできる
画期的な機体 F−4ファントム を作りました

アメリカ人が夢にまで見た
「マルチロールファイター」
でした

でも
「おまえらアホか?」
とツッコミを入れないといけない部分がアホほどありました

「こんな速度の戦闘機にとって 機銃なんて積むほうが邪魔
 だって全部ミサイルで解決しちゃうんだもん指でOK
だったはずが
実戦に投入されたベトナムでは
2世代も3世代も前の旧ソ連製戦闘機
ミグ15とかミグ17に
ミサイルを撃っても 急旋回でミサイルをよけられてしまうし
爆撃機の護衛をしようと思ったら 当然ミグと同じような速度で飛ばないといけないし
そうなると ミグの機銃にボコボコ撃ち落されるし…

そうやってベトナムで 空でボコられたアメリカは
次の世代の戦闘機では
徹底的な制空戦闘機 徹底的な迎撃戦闘機 徹底的な空中戦用戦闘機
を目指して
F−14やF−15を作りました

F−14は
空母機動部隊上空に敵のミサイルを積んだ機体を近寄らせなければいい
と言う割り切った考え方で作られいた制空戦闘機で
F−15は
空中戦性能以外には10円も使うな
と言う割り切った考え方で作られていました

また当時 大韓航空機事件などがあったおかげで
日本の防空は
AWACSで常時空を見張って
敵機を見つけたら瞬時にその情報を共有して
それで迎撃に飛び立つ
という考え方の下に成り立っていましたので
F−15が一番理に適っていたわけです

しかし時代は流れ
アメリカのF−22に代表されるような
「レーダーに映らない」 ステルス機の時代になりました
また 戦闘機に求められる役割も
空中戦性能とともに 空対艦ミサイルなどの大型ミサイルを積んで
そのミサイルを もう相手が見つけても 到底撃墜も回避もできないような所まで運んでいく
などの役割も求められていくようになってきました

こうなってしまうと
敵機もレーダーに映らないので
防空システムも根本から考え直さないといけなくなるし
有視界戦に逆戻りなので
当然マルチロールファイターにも また機銃を積まないといけなくなるはずなのですが
アメリカ人はそこらへんがおめでたいので
F−35戦闘機には また機銃が積まれないそうです

蛇足:
たとえばロシアとか中国では
「迎撃戦闘機」
「制空戦闘機」
の役割が かなり分担されていますし
空対地ミサイルや空対艦ミサイルを運ぶ機体は別の種類ですが
日本では
「主力戦闘機」→今までは迎撃戦闘機
「支援戦闘機」→ミサイルキャリア
の区分で 制空戦闘機については考えていなかったんですよね

でも 国防を取り巻く環境が激変しているこの時期なので
今この国に必要な戦闘機が
迎撃戦闘機なのか
制空戦闘機なのか
支援戦闘機なのか
についてのコンセンサスが まだできていないようなんですよね…




防衛省、F3戦闘機の開発決定先送り検討=関係者
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=52&from=diary&id=4857026

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