劇団離風霊船 2017年6月公演 at ザ・スズナリ
「もりちえの旦那」「瀬戸の花嫁の婿」こと瀬戸純哉さん所属の風霊船、名作「ゴジラ」を演った老舗劇団である
千秋楽を観たんでネタバレも込みの感想
主人公はサブタイトルにあるように「香取恵子」という女性
生まれつきの全盲で20代後半?の美女
彼女の部屋だけで話は展開する
オープニングから窓部分に明かりがともるだけで中々明転せず話が進む
恵子以外の登場人物が暗闇に戸惑うことで、恵子が暗闇でも不自由しない、つまり盲人であることを感覚的に分からせるのは説明がくどく無くていい
瀬戸さんは彼女の盲導犬ジョン
普通、の格好かどうかはともかくあざとく着ぐるみではない
つっこみや独り言を、当然人間の言葉で言うのだが他者にはもちろんわんわんと聞こえると言う設定
もりちえのフェイスブックによると
>いよいよ本番まで秒読みのオットが終電で帰宅、
「ここ、どう思う?」と演技についての意見を求めて来た。
私は自分の正解を人に押し付けるきらいがあるので、
出来るだけ冷静に客観的に意見を伝えようとした…
…んだけど…
先日通し稽古を見学した際に感じたアレやコレやがつい吹き出てしまい、一気に捲し立てた挙句 最後には
「芝居舐めんな!!!」と怒鳴ってた。
東京は夜の2時
愛の溢れる夫婦だなぁwww
写真は瀬戸さんともりちえ、フェイスブックから無断流用
話は、景子の元にとあるソフト開発会社から人工知能開発のために部屋に会話の端末を設置するところから始まる
JCN1000というその人工知能は今は10歳児並みの知能、会話をすることで成長して行くという
その際視覚に頼らず世界と接する景子との会話は学習に役立つという目論見なのだ
陽太と名付けられた人工知能
心配性で景子を溺愛する父
父をサポートしながらも呑気な母
傲慢なソフト会社社長
一生懸命なソフト会社の景子担当
盲目の友人
盲導犬センターのヘルパーで彼氏候補
彼らとのやり取りで景子が真面目で前向きでどこか心に影を持つと言うことが分かっていく
心とはなにか愛とは何かを探求する人情劇、かと思っていると
いきなり景子の死んだおばあちゃん登場w
あの世でスティーブ・ジョブズが開発したこの世との接続アプリで陽太と会話したり・・・パケット代高いんだそうだw
祖母「こーる・みー・さくら」
陽太「わかりました、さくら」
祖母「なあに、お兄ちゃん」
陽太「わ、わたしはあなたの兄ではありません」
祖母「寅さんくらい覚えとき」
陽太「お、男はつらいよですか」
人工知能がおどおどするってここアドリブか、少なくとも稽古時にできた会話かw
まあそんな話はあれど景子との陽太は25歳相当に成長
こういう話でよくあるソフトが彼女を愛し暴走を始める
暗転明けると3人の女と1人の男が登場
それぞれがポーズを決めて名乗る
かじりかけのリンゴを持った男「OS X(テン)です」(チュワーン)
いちいち言うことが古い女「ウインドウズ98よ」(ボウワァ〜ン)
朴訥な娘「ウインドウズXPです」(パッパラパッポン)
アメリカンチアガールな少女「ミーはウインドウズ7ね」(ポッパンピッピン)
起動音が懐かしいw
もはやSFだwww
おばあちゃんが出てくるのも陽太が25歳なのも彼氏候補を知ってるそぶりをソフト会社担当者が見せたのもみんな伏線が回収されて非常に心地よい話
更に劇中の話に出てきていた昔景子が付合っていた男が星空を見ることが大好きだった、というのがラストシーンの離風霊船お得意の屋台崩しから大宇宙の星空を見せる
ここが心地よい余韻にひたれる
瀬戸さんのジョンはもっと活躍シーンはあるはずだと思ったが、かわいい大型犬が見えた
多分イングリッシュ・セターかゴールデン・レトリーバーw
昨日千秋楽にはもりちえと瀬戸両親が来てた
仲のよいこと
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