『こぼれた光』
見上げた夜空は
星が一つもない闇
そんな日もあるさ
でも、存在しないわけじゃない
ただ、曇っているだけだろう
空か、心か、あるいは両方か
つらいことばかりだからこそ
せめて視線だけは上へ向けて
かすかな光を見逃さぬように
きっとあの星の輝きは
明日を遮っている闇に
空いた穴からこぼれた光
2017年6月5日作
2017年6月11日ラジオNIKKEI『私の書いたポエム』放送分
【あとがき】
先月のゴールデンウィークですが、
友人が八戸市まで遊びに来たので
弘前市から八甲田山を越えて
八戸市まで向かいました。
十和田湖、奥入瀬渓流付近で
車を停めて、一服しつつ見上げると
新緑の木々の間から木漏れ日が。
ふと、木々が夜に、木漏れ日が星に思えました。
そんな想いを心の棚にしまっておいて
今回、詩としてしたためてみました。
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