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2017年02月12日09:00

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【映画】葛城事件

無差別通り魔殺人を犯し、死刑囚になってしまった息子の経緯。

主人公である死刑囚の父親が、とにかく救いようのないクズとして描かれている。
何もかもコイツが悪いのだなと。
いわゆる毒親で、親と言うより「支配者」という方が正しい。
一番印象的なのは、次男と妻が主人公の元を離れて、ナポリタンを食べているシーン。
小さいアパートなのだが、父親がいないほうが幸せそうに映っている。
他愛のない会話が非情に尊く描写されている。
で、アパートを探し当てた父親がそれをぶち壊す構図になる。
こう見ると、やはり全ての元凶は父親だったのだ、と思わせられた。

その後、リストラされた長男が自殺する。
その直前、長男の息子が「バイバイ」と言って、長男を送り出す。
「ああ、もうこいつは死ぬんだな」と痛感させられた。

次に、田中麗奈が扮する次男の妻が、死刑反対を妻に訴えるシーン。
「あの人は誰からも愛されていなかった」と、主人公の妻に向かって叫ぶ。
このシーン、普通に挿入されていると白々しく映るはず。
しかし、これまでの次男の扱いを見ていると、納得させられてしまうのが不思議。
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